STORY

  • マルクス・リキニウス・クラッスス(Marcus Licinius Crassus)は、古代ローマ共和国中期の政治家、軍人で、官職は執政官。紀元前263年に執政官に選出され、第一次ポエニ戦争初期を戦った。そして再び執政官に選ばれた勇者である。時には横暴な程の、力に統率力も兼ね備えた軍人の彼は、戦場を離れ家庭に戻ると優しい人物。家族の一員として小さな兎に、『ユリウス』と名前まで付けて溺愛していた。

  • 兎のユリウスは物静かだが、人間の様な性格で、時には普段の甘えん坊な面からは想像もできない程の行動を起こす。仔犬が寄って来ると自分のテリトリーを侵害されたと思うらしく、身をくねらせ、小さな身体の何倍も高い不思議なジャンプを繰り返し、敵意を表す。するとびっくりした相手は大概退散してしまうのだ。飼い主と似てユリウスもどこか軍人のような戦う勇気を持っていたのかもしれない。
    マルクスは芸術的才能も持ち合わせていた人物で、家族の肖像画を描いたり、暇を見つけると身の廻りの品をスケッチしたりしていた事はあまり知られていない。勿論ユリウスのスケッチは数知れず、マルクスの息子プブリウスは、『父親は俺より耳の長い家族の方が好きらしい』なんて笑いながらよくぼやいていた程だ。


LIMITED SHOP

創業100年超の老舗が手がけるジュエリーブランドfestariaと
パリを拠点に活躍するマルチアーティスト
河原シンスケ氏がコラボレート。
古代ローマからインスピレーションを得た
オリジナルの物語に息を吹き込み、
時を超える悠久のロマンと遊び心を宿した
ジュエリーが生まれました。
「ジェンダーレス・ボーダーレスなアイテムを」、
「日本のクリエイションを世界へ」という想いから始まった
初回コレクションが好評を博し、このたび第2弾となる
新作コレクションがお目見えします。

 petit usagi SHINSUKE KAWAHARA for festariaは、古代ローマを着想源に生まれたデザインに、河原氏の作品を代表するウサギを主人公にした創作の物語が込められています。一つ一つのアイテムは、まるで発掘されたコインのような独特な風合いを再現したテクスチャーながらモダンなバランスに仕上げ、ジェンダーレスにお楽しみいただけるデザインとなるよう、festariaのクラフトマンシップをぎゅっと詰め込みました。

 プレイフルな感性が息づくジャポニズムな作風のモチーフを刻んだコイン。そのコインから抜け出てきたようなウサギやニンジンに、ウサギが駆ける夜の空から落ちてきたような月や星のモチーフ。物語の情景を鮮やかに繰り広げ、生き生きと躍動する様をジュエリーに落とし込みました。ポップアップでは、そんな世界観をご体験いただけます。festariaと河原氏が織りなす特別なコラボレーションをお楽しみください。

SHINSUKE KAWAHARA
PROFILE

河原シンスケ

 武蔵野美術大学卒業。1980年代よりパリ在住のマルチアーティスト。ブリュッセルのELEVEN STEENSでの個展のほか、パリ造幣局博物館、パリ工芸美術館、西本願寺伝道院など国内外数々の展覧会で作品を発表。また、企業、ブランドとのコラボレーションでも作品を多々創出。
 エルメスとの取り組みは多岐にわたり、香水『ローズイケバナ』のリミテッドボトルデザインや、同社のサスティナブル部門「petit h(プティ アッシュ)」における多数のプロダクトデザイン及び、2023年4月大阪中之島美術館にて開催された「エルメスの petit h - プティアッシュ」展覧会に於いて、空間とコンテンツの領域を超えたアーティスティックなセノグラフィーも手がけた。

@shinsuke_kawahara