内祝いって?金額の相場や喜ばれるギフトなどをわかりやすく解説
結婚でお祝いをいただいたら、忘れてはいけないのが感謝を伝える内祝い。けれど、お祝いごとが初めてだと、内祝いの意味や基本的なルールについて正しく理解しておらず、不安を感じている人も多いでしょう。この記事では、内祝いの意味や知っておきたいマナーを解説。さらに、金額の相場や相手に喜ばれるギフトなどを具体的に紹介していきます。
内祝いの基本的なマナー
内祝いは、日本人なら誰もが聞いたことがある言葉かもしれません。けれど、人生でそう何度も経験することのない習慣のせいか、詳しくはわからないという人も少なくないはず。まずは、内祝いの意味や基本的なマナーについて、詳しく見ておきましょう。
内祝いは「内輪のお祝い」
内祝いは日本で古くから伝わる慣習です。
そもそも、内祝いの由来は「内輪のお祝い」だと言われています。「内輪」とは「家の内部」のこと。つまり、内祝いとは、家族や親戚などを中心とした親しい間柄で行われるお祝いのことを表しているのです。結婚祝いや出産祝い、新築祝い、快気祝いといった家族のお祝いごとで内祝いをするのはそのためです。
また、結婚における内祝いに関しては、元々、結婚を披露する際に来場者に喜びをお裾分けする意味があったようです。そのため、披露宴の引き出物も内祝いの一つと考えられています。
現在では、結婚祝いをいただいたときにお返しの品物を贈るマナーが広く知られています。そのため、披露宴に参列しなかった人からお祝いをいただいたときにも、内祝いをお返しするのが通例です。
内祝いを贈る時期
内祝いの目的は、お祝いいただいたことに対して感謝の気持ちを伝えること。ですので、お祝いをいただいたら、できるだけ早いタイミングでお返しするのが基本です。
結婚内祝いでは、挙式披露宴から1カ月以内にお返しするのが目安とされています。結婚式や披露宴を挙げていないときには、入籍日を基準に考えるといいでしょう。
また、結婚祝いは結婚式の招待状を送付したタイミングで贈られることも多いですが、その場合には挙式披露宴前に内祝いをお返ししても大丈夫です。
内祝いは、相手に直接渡すのがベストです。しかし、遠方に住んでいるときなどは配送でもかまいません。ただし、電話でお礼を伝えるなどの配慮があるといいですね。また、万が一、内祝いが遅れてしまったら、お詫びの言葉を添えたお礼状をつけるようにしましょう。
熨斗やお礼状は必要?
お礼状は、お詫びの意を伝えるときだけではなく、お祝いの品には必ず添えるのがマナーです。たとえ、直接お礼を伝える機会があったとしても、忘れずに準備して下さい。ネット注文などでお礼状を同封できないときには、内祝いより先にお礼状が届くように手配します。そのときには内祝いを別送している旨を伝えるといいですね。
熨斗(のし)は特別な贈り物に添える風習があるので、内祝いの品を用意したら熨斗を付けて下さい。
結婚に関わる贈り物では、水引の色が「紅白」もしくは「金銀」、10本の「結び切り」を選びます。「結び切り」は1度結ぶとほどけにくいことから、一生の縁を結ぶ結婚に最適な形だとされています。
内祝いの金額の相場
内祝いではどの程度の予算でギフトを考えるかも悩みのタネでしょう。結婚に限らず、内祝いは頂いたお祝いの半額程度を目安にする「半返し」が基本とされていますが、相手や内容によっては、半返しが失礼に当たる可能性も。
そこで、具体的なケースごとに内祝いに適した金額の相場をお伝えします。
相手に立場によって相場は変わる
内祝いは、高額すぎるとお祝いの気持ちを突き返すように思われたり、少額すぎるとお祝いの内容にそぐわないと受け取られたり、思わぬ禍根を残すことにもなりかねません。「半返し」の基本を押さえつつ、相手や自身の立場によって柔軟に考えるようにしましょう。
たとえば、職場の上司といった目上の人への内祝いは、お祝いいただているという気持ちを汲んで、3分の1程度にとどめておくのがおすすめです。逆に、自分よりも目下の人への内祝いは、立場が上の人間からのお返しとして、3分の2程度をお返しするのがいいですね。
連名で頂いたお祝いも個別に返す
職場の仲間や学生時代の友人など、複数の人から連盟で結婚祝いをいただくことがあります。この場合、内祝いをどのようにすべきか、判断が難しいところです。
基本的には、お祝いの金額をお贈りいただいた人数で割り、その金額を元に「半返し」すれば大丈夫。ただし、たとえ連名でいただいたものであったとしても、個別に感謝を伝えることをお忘れなく。
ただ、人数分で割ったときの金額があまりに低いときには、個別の内祝いは現実的ではありません。全員でシェアできるお菓子などを用意するなどして、臨機応変に対応して下さい。
結婚内祝いにおすすめのギフト
結婚内祝いは、結婚という人生で最高の幸せを親しい人たちと分かち合う貴重な機会。自己満足に終わらせず、お祝いいただいた方々に喜ばれるものを選ぶことが大切です。とは言え、たくさんの品から何を贈るべきかは悩ましいところ。
そこで、結婚内祝いの参考になるおすすめのギフトを紹介しておきましょう。
相手を選ばない上質なスイーツ
内祝いの定番と言えば、老若男女問わず、誰からも喜ばれるスイーツ。有名店やデパートで普段あまり口にしないような上質なスイーツを選ぶと、きっと喜んでもらえるはずです。
和菓子ならせんべいやまんじゅう、洋菓子ならクッキーをはじめとする焼き菓子、チョコレートなど、贈る相手に合わせて色々選べるのも嬉しいところ。
スイーツを含めた食品は、賞味期限の長さや個包装かどうかを確認するのも大切。食べるタイミングに困らないような配慮を心がけて下さい。
素材にこだわった肌ざわりの良いタオル
手洗いや洗顔、入浴など、日常生活に欠かせないタオルも、世代を問わず喜ばれるギフトの代表です。内祝いなら、特別に上質で肌ざわりの良いタオルを選ぶといいですね。
また、人目に触れる機会の多いタオルですので、デザイン選ぶがポイントになります。相手の好みや家の雰囲気を左右しないよう、シンプルな柄やシックなカラーにするのがおすすめです。
選ぶ楽しみを贈るカタログギフト
グルメや生活用品はもちろん、エステ体験や旅行まで、バラエティに富んだカテゴリーから選んでもらえるカタログギフトは、内祝い選びに困ったときの救世主。
かつては「味気ない」という感想もありましたが、たくさんから選ぶ楽しみや好みのギフトを見つけ出す喜びから、人気ギフトとしての地位を確立しています。
予算別に販売されていて金額に応じたギフトを選べるため、贈り手にとってもありがたい存在です。
縁起の悪いNGギフトに注意
内祝いでは縁起が悪いとされる品物を選ぶのはNGです。
たとえば、ハンカチ。涙をぬぐうアイテムが「別れ」を連想させる上、漢字で「手布(てぎれ)」と記すため縁を切る品として敬遠されます。意外なものでは日本茶。マナー違反とまでは言い切れませんが、弔事に使われるイメージが強いため、お祝いの品としては避けておいたほうが無難です。同じ飲み物ならコーヒーや紅茶がおすすめです。
他にも、現金と同だと考えられる商品券は、礼儀に反すると感じる人が少なくありません。
感謝の気持ちが伝わる内祝いを
内祝いは、結婚したことによる幸せを親しい人たちと共有すること。基本的なマナーを守ることも必要ですが、お祝いいただいた相手に感謝を伝える気持ちが何よりも大切です。NGギフトには気を付けつつ、気持ちの伝わるステキなギフトをお返しできるといいですね。