先勝に入籍するなら午前中が吉。縁起の良い入籍日とは
プロポーズや結婚式と並んでふたりの大切なイベントとなる入籍。できれば縁起の良い日にしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。今回は、日本の暦においてその日の縁起を決める「六曜」の中でも、吉日と言われる「先勝」をご紹介します。その意味と、この日に入籍する際の注意点をチェックしてみてください。
先勝の意味とは
「先勝」とは六曜のひとつで「大安」と「友引」に次ぐ縁起の良い日であるといわれています。では、どうして先勝は吉日といわれるのか、その理由を意味とともに解説していきます。
「先勝」とは「物事を早くおこなうといい」という意味
「先勝」とは「せんしょう」または「せんかち」とも読まれ、六曜のなかでも吉日とされています。「先んずれば即ち勝つ」という意味があり、万事において早く行動に移すのに向いている日です。ただ、午前は吉でも午後は凶となるので、大切な予定は優先的に午前中に持ってきてください。
先勝を吉日としている「六曜」とは、中国から伝わってきた占いが始まりで、現在の曜日を定める基礎となりました。江戸時代から六曜が盛んに用いられるようになり、六曜を吉と凶に区別するようになったのもこの頃からだといわれています。
六曜はその名の通り六種あり、旧暦の元旦を「先勝」として、「友引（ともびき）」、先負（「せんぶ」または「さきまけ」）、仏滅（ぶつめつ）、大安（たいあん）、赤口（「しゃっく」または「しゃっこう」）と続き、「先勝」は「大安」と「友引」に次ぐ吉日と言われています。
先勝は入籍に向いている
縁起のいい日に数えられる先勝は入籍のようなお祝いごとに向いています。文字通り、特に勝負ごとには向いている日ですが、入籍のようにふたりにとって大切な決断する日にもふさわしいと言えます。
日取りを気にする方の中には、大安以外は縁起が良くないと考える方もいるようです。大安が吉日とされるのは、一日中、吉とされているためで、先勝のように吉とされる時間帯に制限がないからです。ですから先勝とはいえ、吉とされる時間帯に入籍を済ませれば、大安と同じく縁起が良い状態で入籍が可能です。
先勝は入籍以外に引越しやお参りにも向いている
先勝は新しい門出となる引越しにも向いています。引越しに大安を選ばれる方もいますが、大安は引越しの予約を取りにくい日としても知られています。そこでおすすめなのが先勝です。引越しを先勝の午前中にすると、縁起を担ぐことができます。
引越し業者が午前中に来られない場合でも問題はありません。なぜなら引越しの準備や片づけを午前中に始めれば、吉が寄ってくると言われているからです。
また、商売繁盛などのお願いごとをするためのお参りやお祓い、お宮参りや七五三のお祝いも先勝の吉とされる午前中なら向いています。
先勝で入籍に向いている時間帯とは？
先勝は入籍に向いている日といえるのですが、時間帯には気をつけなければなりません。先勝は一日の中で吉となる時間と、凶となる時間に分かれます。ここでは入籍する際におすすめする時間帯と避けるべき時間帯を解説していきます。
入籍日に向く時間帯は午前中から午後2時まで
早く物事をおこなうと良いとされている先勝では、物事は午前中にするのが良いとされています。この場合の午前中とは、朝から午後2時まで。入籍はこの時間帯に済ませると縁起が良くなります。
逆に、入籍する時間帯としておすすめできないのが先勝の午後2時～6時までです。この時間帯は吉から凶へと転じるので、入籍をはじめとして結婚式などのお祝いごとは避ける方が多いようです。
午後6時以降に時間外受付で婚姻届けを提出
先勝の午後は入籍を避けた方が良いのですが、午後6時以降はまた凶から吉に戻ります。つまり午後6時を過ぎてから役所の時間外受付に婚姻届けを提出すれば、縁起を担ぐこともできます。
入籍は役所に婚姻届けを提出して受理されなくてななりませんが、婚姻届けの受付だけならば役所の時間外受付でおこなえます。時間外受付は基本的に365日、土日に関係なく24時間おこなっています。
ただし時間外受付では婚姻届けの提出は可能ですが、その場で確認作業はされないので、記入に不備があれば受理されません。その場合は、役所から連絡が来るので、誤りを修正してから入籍することになります。
婚姻届けの提出先はどの役所でもOK
婚姻届けの提出先は、お住いの住所を管轄している役所だけではありません。婚姻届けは、全国のどの役所でも提出することができます。そのため、ふたりの思い出となった旅行先の役所で提出することもできれば、実家への挨拶を済ませたあとに、そのまま近くの役所で婚姻届けを提出することもできるのです。
婚姻届けの提出先は、役所内の市民課や住民課、区民課、戸籍住民課などさまざまです。どの課に提出するかは各自で役所に確認する必要があります。その際、必要な書類は、婚姻届け以外にそれぞれの印鑑、戸籍謄本または抄本、本人確認書類として運転免許やパスポートなどです。
先勝以外に入籍に最適な吉日はある？
何かをおこなうのに縁起が良いとされている「吉日」。入籍も吉日にしたいものですが、六曜の中で先勝以外に入籍日にふさわしいのはいつなのでしょうか。ここでは、入籍日に最適な日や時間帯、さらに六曜以外の視点から見た人気の入籍日もあわせて紹介します。
先勝以外で入籍に向く六曜は「大安」「友引」「先負」
入籍に縁起がいいとされている六曜のなかでも、人気が高いのはやはり「大安」です。「大安」は時間を問わずいつでも吉となり、何をするのにも良いとされているからです。そのため、入籍日や結婚式に大安を選ぶカップルが多いようです。
「友引」は勝負ごとに向く吉日ですが昼が凶となるので、入籍や結婚式などのお祝いごとは午前中または夕方以降におこなうのが良いでしょう。
「先負」は落ち着いて物事を進めるのに向いている日です。ただ、午前は凶、午後は吉となるので入籍は午後からおこなうのが良いでしょう。慌てず着実に歩んでいきたいカップルの入籍におすすめです。
「仏滅」でも考え方次第、「赤口」なら正午ごろならOK
六曜の中で「仏滅」や「赤口」はお祝いごとには向かないというイメージがありますが、考え方や時間帯によっては縁起が悪いわけではありません。
「仏滅」は仏さまも滅してしまうほどの日とされているため、一日中が凶とされています。ただし、日柄よりも記念日などを優先したいというカップルならば、仏滅に入籍をするのも一つの手です。
また「赤口」も凶日とされていますが、正午ごろは吉と転じます。もしも縁起を気にするのであれば、正午ごろに入籍を済ませるのがおすすめです。
語呂のいい日や祝日も入籍日に人気
入籍日の選び方として、覚えやすく語呂のいい日を選ぶカップルもいます。その中でも特に人気があるのが、11月22日の「いい夫婦の日」です。「いい夫婦の日」は1998年ごろから広まり、現在では、理想の夫婦やカップルが選出されるイベントやキャンペーンなどが毎年開催されています。
また、毎年一緒にお祝いができるという理由で、お休みとなる祝日を入籍日に選ぶカップルもいます。ふたりの共通の好みに合わせて、海が好きなら海の日に、山が好きなら山の日に入籍をすれば、万が一忘れてしまうこともありませんね。
入籍日をふたりにとってのプライベートな思い出と重ね合わせるカップルもいます。初めて出会った日や交際記念日、プロポーズの日などを入籍日にすれば、付き合い始めたころの気持ちやプロポーズの思い出も薄れることなく、入籍日と一緒に思い出すことができます。そんなロマンチックな理由で入籍日を決めるのも、素敵なアイデアですね。
縁起のいい日を選んで入籍しよう
入籍日は結婚記念日と同じにしている人も多く、一生に一度の思い出となる日です。そのため入籍日には縁起のいい日や覚えやすい日などを選びましょう。先勝の場合は縁起が良いとされる午前中に入籍をおこない、最愛のパートナーと共に素敵な人生を歩んでくださいね。
