6月の誕生石ムーンストーンとは
名前の響きからも神秘的な印象を与えるムーンストーン。まずは、6月の誕生石であるムーンストーンの歴史や原産地、特性などを確認していきましょう。
ムーンストーンの歴史
ムーンストーンが人々に知られるようになったのは紀元前1世紀頃です。世界の各地で月の力を秘めた宝石として敬われてきました。
その宝石がムーンストーンと呼ばれるようになったのは1600年代頃です。月の満ち欠けに従い、宝石の大きさが変化して見える現象から、ギリシャ語で月を意味する「セレニテス」を語源として命名されました。
また、ロマンチック調アールヌーボー時代のジュエリーデザイナーや、19世紀後半の美術工芸時代の職人もムーンストーンの美しさの虜となり、数々の作品を世に送り出したのです。ムーンストーンは1960年代にフラワーチャイルド（ヒッピー）の間で流行し、1990年代にはニューエイジムーブメントのデザイナーにも注目されました。
ムーンストーンの原産地
ムーンストーンの主要産地はインドとスリランカ。その他にはブラジルやミャンマー、マダガスカル、タンザニアなども原産地として挙げられます。
スリランカにあるペグマタイト鉱床では、透明度が高く、鮮やかな青色のゆらめき、虹の輝きを放つ高品質のレインボームーンストーンが採掘されています。しかし年々採れる量が減っていることから、希少価値が高い鉱石として、近年コレクターの間でも注目されるようになりました。
また、タンザニアのモロゴロ地方では、比較的新しい種類のムーンストーンが産出されています。
ムーンストーンの特性
ムーンストーンはフェルスパーグループの鉱物で、オーソクレーズの変種です。和名では「月長石（げっちょうせき）」と呼ばれています。カラーは無色から白色、灰色、淡緑色、淡青色までさまざまです。また、シラー効果と呼ばれる、乳白色の石の曲面に青白い光の反射が見られます。
猫の目を連想させるような明るい光が表面に現れる、キャッツアイ効果を示すものもあります。「ムカデ」と呼ばれる小さな裂け目のインクルージョンが見られるのが特徴。カットは、光の現象を最大限に活かせるカボションカットを採用したものが一般的です。
ムーンストーンのモース硬度は6～6.5、靭性は5あり、幅広いサイズのものが手に入ります。
ムーンストーンに込められた意味
神秘的な輝きを放つムーンストーンは、月や女性、恋愛と関係の深い石として、古くから大切にされてきました。現在でも多くの女性から人気のムーンストーンに込められた意味について見ていきましょう。
女性の象徴
月（moon）の満ち欠けは、少なからず女性の心と体に影響を与えると考えられ、古くから女性の象徴とされてきました。ムーンストーンにも同じ意味が込められています。ムーンストーンの色は月の満ち欠けによって変わるという言い伝えも。また古代ローマでは、ムーンストーンを覗くと月の女神ダイアナの姿が見えるといわれていたそうです。
恋愛成就
ムーンストーンは恋愛成就にもご利益がある石と信じられ、持ち主を愛情で満たす「恋人たちの石」として親しまれてきました。中世ヨーロッパでは、恋人同士でムーンストーンを贈り合い、お互いの愛を深めるという風習も。
他にも意中の相手へ贈ることで恋が生まれる、別れた恋人と復縁できるなどの言い伝えもあります。現在でも恋愛のおまじないに使われるほど、「恋愛成就の石」として人気の高い宝石です。
予知と透視
昔からムーンストーンは月の結晶であり、月の光が閉じ込められ、身に着けると予知や透視などの霊的能力を高めるとされてきました。
古代インドでは、聖なる石として聖職者がムーンストーンを身に着けていました。また、カップルが満月の夜にムーンストーンを口に含むとふたりの未来が見える、願いが叶う、寝る前にムーンストーンを見ると未来を予知できる、などの言い伝えもあります。
ムーンストーンの宝石言葉
ムーンストーンの宝石言葉には、運や恋愛に関わる言葉が多くあります。代表的なのが、「幸運」「恋の予感」「円満」です。他にも「無垢」「純潔」「完成」「長寿」「健康」「富」といった宝石言葉もあります。
ムーンストーンがもたらすといわれる効果
月の力を秘めた石として大切にされてきたムーンストーンには、さまざまな効果があると信じられてきました。ムーンストーンがもたらすといわれる効果を紹介します。
危険を遠ざける
月の力を持つムーンストーンは、古くから危険を遠ざけてくれるお守りとして身に着けられていました。旅人にとって夜道を照らす月明かりは、危険から身を守ってくれる存在です。ムーンストーンのジュエリーを、お守りとして身に着けるのも良いでしょう。
女性の魅力を高める
ムーンストーン身に着けることで、母性を高め女性の魅力を引き出してくれるともいわれています。ムーンストーンの言い伝えには、月や女性に関わるものが多いことから、女性をサポートする石として信じられています。
潜在能力を引き出す
月のエネルギーが潜在意識に働きかけ、感受性や直感力を高めてくれるともいわれています。内面に働きかけることで、自分自身の直感を信じられるようになり、可能性を引き出してくれるかもしれません。
ムーンストーンの選び方
初めて選ぶ宝石だからこそ、数ある中から美しいものを選びたいですよね。ムーンストーンを選ぶ際は、石の透明度と、石に入るシラー（光）を確認してみましょう。
透明度が高いムーンストーンを選ぶ
ムーンストーンは透明度が高いものほど良質とされ、見た目も美しい石です。ムーンストーンを選ぶ時は、ぜひ石の透明度にこだわりましょう。
ムーンストーンには特徴的な「ムカデ」と呼ばれるわずかな応力で生じる裂け目があります。良質なムーンストーンは、それらのインクルージョンがなるべくないもので、ほぼ透明な状態を指します。
インクルージョンがあるとムーンストーンが放つ青色閃光を妨げてしまうので、無色もしくは半透明から透明に近いものを選ぶのが望ましいです。
石に入ったシラー（光）を確認する
ムーンストーンは月のようなやわらかなシラー（光）を放つのが特徴です。ムーンストーンに入ったシラーは石を傾けると同時に動きますが、その際に滑らかに移動するものは品質が良く、見た目も美しいとされています。
シラーが十分に入っていないと、シラーの動きが鈍り見た目にも影響が出ます。ムーンストーンを選ぶ際は、石に入ったシラーも確認してみましょう。
ムーンストーンのお手入れ・保管方法
ムーンストーンは、繊細な宝石です。やわらかい布で優しく拭くなどして丁寧にお手入れし、急激な温度変化や衝撃に気を付け、慎重に取り扱いましょう。
やわらかい布で優しく拭く
ムーンストーンをあしらったジュエリーの日頃のお手入れは、やわらかい布で表面を優しく拭くことです。ジュエリーに目立つ汚れがあれば、綿棒に水を取り汚れを落としましょう。水分はやわらかいタオルでしっかり取ります。
比較的、衝撃に弱い石のため超音波洗浄や、スチーム洗浄に関しては避けてください。フッ酸が含まれた薬品や、除光液で汚れを落とすのもNG。落ちない汚れは、プロにクリーニングを依頼するのも一つの手です。
急激な温度変化や衝撃に気を付ける
ムーンストーンは光などで変色することは少ないですが、急な温度変化に弱い石です。破損を防ぐためにも、保管の際や身に着ける際には温度変化に注意する必要があります。
また、ムーンストーンは硬度が低いので、傷を防ぐためには硬度が高い石と一緒に保管しないようにしてください。石の破損に影響を与える、へき開方向が2つある石なので、衝撃にも十分に気を付けましょう。
ムーンストーンのおすすめジュエリー
ムーンストーンは美しい輝きを持つ宝石です。最後にムーンストーンをあしらったフェスタリアのジュエリーを紹介します。
胸元で揺れるしずくが神秘的なネックレス
フェスタリアのブルームーンストーンネックレス
¥22,000 （税込）
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
クラシカルな印象のチェーンに、色とりどりの表情を見せてくれるブルームーンストーンを合わせたネックレス。デイリージュエリーとして毎日身に着けたくなるシンプルなデザインです。
大人の遊び心と可愛らしさが漂うピアス
フェスタリアのブルームーンストーンピアス
¥14,300 （税込）
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
肌なじみの良いピンクゴールドにブルームーンストーンをセッティングしたピアス。年齢を問わず身に着けやすいデザインで、耳元に優しい印象を与えてくれます。
クラシカルな雰囲気とほど良いボリューム感のピアス
フェスタリアのムーンストーン・ダイヤモンドピアス
¥44,000 （税込）
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
フォトフレームをイメージしたアウトラインに、ムーンストーンをセッティングしたピアス。凛とした美しさのあるピアスは、大切な人への贈り物としても最適です。特別な記念日やお守りとして身に着けるのにおすすめです。
ムーンストーンの魅力を知って日々の装いに取り入れて
古来、神秘的な光を放つムーンストーンは、優しい感情をもたらし愛情を高めてくれる石と信じられてきました。女性の魅力を高めたいという人にぴったりの宝石ではないでしょうか。お気に入りのムーンストーンジュエリーを身に着け、ムーンストーンが放つ気品ある光沢を実感してみてください。
