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コラム

2023.04.27

パール(真珠)に込められた意味は?種類や品質の基準、ジュエリーの選び方

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パール(真珠)は、貝からとれる宝石のこと。日本人にもなじみ深い宝石で、さまざまなシーンでパールジュエリーが身に着けられています。この記事では、パールに込められた意味や歴史、石言葉などの基本情報に加え、パールの種類や品質について解説します。パールジュエリーの選び方、お手入れや取り扱い方法についてもみていきましょう。

パールとは

ホワイトパールの山
パールは日本人になじみ深く、フォーマルからカジュアルまで幅広く使い分けられる上品な宝石です。ここではパールについて詳しく解説します。

貝からとれる宝石

パールは生きた貝の中で生み出される宝石です。貝は自ら貝殻を作り、身を守っています。その貝殻と体を覆っている膜の中に砂や小さな生き物などの異物が入ると、体を覆っていた膜が破れて、異物が入り込み真珠袋が作られ真珠になるのです。

パールに込められた意味

神秘的な輝きを放つパールは、海外では「人魚の涙」「月のしずく」と呼ばれ、「涙の象徴」とされています。 「あなたと共に涙を流します」と相手の喜びや悲しみに寄り添い、敬意を示すと考えられています。そのため、慶事や弔事などのフォーマルな場で身に着けられるようになったそう。そのほか、母貝に育まれることから「家族への愛情の象徴」としての意味も持つとされています。

パールの歴史

パールの歴史は古く、エジプトでは紀元前3200年頃に装飾品や、砕いたパールを化粧品や漢方に用いていたとされます。また、紀元前1500年から紀元後頃には、古代ギリシアや古代ローマ、インドでもパールが用いられていたと文献に記録されています。

日本でも古代よりパールがとられており、中国への朝貢品として用いていました。中国の「魏志倭人伝」「後漢書」にも日本のパールについての記述が残されています。

6月の誕生石

パールは、6月の誕生石。気持ちを静め、ポジティブにしてくれるパワーが宿っているとされています。6月の誕生石にはパールの他、ムーンストーンもあります。

石言葉は「健康・長寿・富・無垢」

宝石は、それぞれ石言葉を持っています。パールの石言葉は、健康、長寿、富、無垢です。その石言葉のイメージから、婚約指輪や結婚指輪に用いられることも少なくありません。

色によっても石言葉は異なり、ホワイトパールは魅力・母性愛・絆、ブラックパールには静かな力強さ、ピンクパールなら辛抱強い愛などがあります。贈り物として宝石を選ぶのであれば、宝石の持つ石言葉も参考にして選ぶと良いでしょう。

パールの種類

さまざまな種類のパール
貝の種類によって、作られるパールの大きさや色は異なります。ここでは、パールの種類とその特徴について紹介します。

アコヤ真珠

アコヤ真珠は、日本近海に生息するアコヤ貝からとれるパールです。直径7~9ミリ程度が一般的ですが、3ミリ~の小ぶりなものや10ミリを超えるものも存在します。真円に近い形が多く、色やテリが美しいのが特徴。クリーム系やピンクホワイト系の色が主流です。

南洋白蝶真珠

南洋白蝶真珠は、オーストラリア、インドネシア近海に生息する白蝶貝からとれるパール。直径10ミリ以上と大ぶりなのものが多く、さらに15~20ミリもの大珠がとれることもあります。色はホワイト系に加え、ゴールドやイエロー系といった華やかな色合いのものも存在します。

南洋黒蝶真珠

南洋黒蝶真珠は、赤道周辺の海域に生息する黒蝶貝からとれるパールです。大部分の生産量がタヒチのため、タヒチ真珠とも呼ばれます。大きさは直径9~14ミリほど。色はブラック系の色合いが多いですが、ブルーやグリーン系も見られます。孔雀の羽のような色合いのものは「ピーコックグリーン」と呼ばれ価値が高いです。

淡水パール

淡水パールは、川や湖で養殖されているカラス貝や三角帆貝、ヒレイケチョウ貝からとれるパール。主に中国が産地で、日本では琵琶湖などで養殖されています。1つの貝から20~30粒ほどのパールが採取でき、大きさは2~10ミリとさまざま。小ぶりで楕円形のものが多く、色はホワイト系に加え、ピンクやオレンジ、パープルなど鮮やかな色合いのものもあります。

パールの品質について

貝殻に乗った真珠
パールと言うと美しい球形を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、すべてのパールが美しい球形になるわけではありません。パールにはさまざまな評価基準がありますので、ここではパールの評価基準について確認してみましょう。

企業によって独自の評価基準がある

パールにはダイヤモンドのように統一された評価基準がありません。評価基準は販売する企業が独自に決めており、品質を評価する項目は7つ程度、以下のように設けられていることが多いです。

①巻き…真珠層の厚みのこと。巻きが厚いと真珠に美しい光沢が出てきます。また光沢だけではなく、強度にも関係があります。

②色…パールは実際に目に見える色(実体色)と、光の屈折や反射によって見える色(干渉色)があります。これらの要素が重なりあって美しい色が生み出されます。

③形…パールの形状を評価するもので、最も評価が高いのは真円のラウンドです。それ以外は楕円などのオーバル、丸くないデコボコしたバロックなどが挙げられます。

④光沢…パールの輝きのことです。

⑤キズ…キズの数や場所にもよりますが、少ないほど評価が高くなります。

⑥サイズ…品質が同じものであれば大きい方が価値が高いとされています。

⑦連相…1本のネックレスにしたときに、品質が同等か評価するものです。職人の技術が必要となります。

品質の良いパールの選び方

高い評価を得たパールのことを「花珠(はなだま)真珠」と呼ぶことがあります。浜揚げされるパールの中から宝飾品として市場に出回っているのは、全体の約半分。その中から取れる花珠真珠は数%とされており、とても希少価値が高く、取引価格も高額です。

「花珠」という言葉は真珠を扱う業者の中で長く使われてきた言葉ですが、その名称を付与する企業や鑑別機関によって基準が異なる場合があるため、注意も必要です。

パールはどうしても経年で劣化してしまいますが、巻きが厚いものの方が劣化が少ないとされています。また劣化してしまってもメンテナンスが可能なことが多いため、一生モノのジュエリーとして選ぶことができるでしょう。

パールジュエリーの選び方

フェスタリアのジュエリー
パールは女性らしさを引き出してくれる品のある宝石。パールジュエリーを選ぶ際は、パールの色やサイズにも注目してみてください。また、身に着けるシーンもイメージするとふさわしいアイテムを選べるでしょう。ここでは、パールジュエリーの選び方を紹介します。

色で選ぶ

パールの色はホワイト、グレー、ブラック、ゴールド系などさまざま。基本は好みで色を選択しますが、フォーマルな場で身に着けるならホワイト系がおすすめです。

また、同じホワイトでもピンクがかったものやイエローがかったものなどがあるため、肌の色となじむかなども考慮して選ぶと良いでしょう。

サイズで選ぶ

パールのサイズは、体型や首周りのサイズ、肩幅などに合わせて選びましょう。特にフォーマル用のパールは頻繁に買い替えるものではないため、年齢を重ねても身に着けられるものを選びたいところ。サイズ選びに迷うようなら、大きい方を選ぶのがおすすめです。

シーンで選ぶ

シーンによってふさわしいパールジュエリーは異なります。例えば、結婚式などのお祝いの席では、カラーパールやバロックと呼ばれる変形パールを身に着けても良いとされます。昼間の挙式ならフォーマルなプリンセスタイプのネックレスを、夜なら2連のネックレスやダイヤモンドなど煌びやかな宝石をあしらったネックレスを選ぶのもおすすめです。重ね着けに関しては「幸せが重なる」ことから縁起が良いとされています。

お葬式などの弔事の場では、ホワイト、ブラック、グレー系かつ真円で10ミリ未満のサイズのパールが望ましいです。重ね着けやロングネックレスはマナー違反となるため注意してください。

普段使いのパールジュエリーなら、小ぶりのパールを選ぶとカジュアルなコーディネートにも合わせやすく、大ぶりのパールやバロックパールを選べば個性の光るスタイルを楽しめるでしょう。

パールのお手入れ&取り扱い方法

パールジュエリーを身に着ける女性
パールはフォーマルからカジュアルまで使いやすい宝石ですが、経年劣化しやすい石でもあります。日々のお手入れに気を付けて、長く美しいパールジュエリーを身に着けましょう。

身に着けた後は優しく拭く

パールのお手入れは、使用後に優しく拭くことが基本です。人の汗や皮脂で光沢が失われ変色の恐れがあるため、着用後は柔らかく乾いた布で汗やほこりを優しくふき取ってから収納しましょう。またパールは炭酸カルシウムでできており、酸や熱、水に弱いので取り扱いには注意が必要です。

さらに化粧品や整髪料などの成分にも弱いので、メイクやヘアセットが終わってからパールのジュエリーを身に着けるようにしてください。

他のジュエリーと一緒にしない

パールは表面が柔らかく、傷がつきやすいのも注意すべき点です。ジュエリーはまとめてジュエリーボックスに収納する人が多いと思いますが、パールは他の宝石と触れ合うと表面に傷がついてしまいます。そのため、他のジュエリーと一緒に収納せず、パールのみで収納するようにしましょう。

フェスタリアのパールコレクション

フェスタリアのパールコレクション
パールをあしらったジュエリーはさまざまなシーンに合わせやすく、一つは持っておきたい優等生。ここではフェスタリアがおすすめするパールのジュエリーを、シンプルなものから個性を感じるものまでいくつか紹介します。

パールが上品に輝くチェーンピアス

フェスタリアのパールピアス
フェスタリアのパールピアス
¥66,000(税込)
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
華やかなイエローゴールドにパールが輝くチェーンピアス。真円で上質なアコヤパールを満月に見立てた美しいデザインです。耳元で優雅に揺れるピアスが、顔周りに上品な華やぎを添えます。

パールにダイヤモンドを添えたネックレス

フェスタリアのパールネックレス
フェスタリアのパールネックレス
¥44,000(税込)
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
アコヤパールを用いた一粒ネックレス。パールにダイヤモンドのきらめきを添えた美しいデザインです。シンプルなデザインで、胸元に清楚な輝きを添えます。

パールとダイヤモンドが輝くピンキーリング

フェスタリアのパールピンキーリング
フェスタリアのパールピンキーリング
¥77,000(税込)
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
上品な印象のピンキーリングです。イエローゴールドの華やかなアームに、パールとダイヤモンドをセッティング。フォークリングと呼ばれる遊び心のあるデザインで、フォーマルシーンにもカジュアルスタイルにも。

パールで気品溢れるコーディネートを完成させて

パールジュエリーを身につけた手元
優しく控えめな輝きを持つパールは、身に着けるだけでいつものコーディネートに気品を与えます。ブラックパールや淡水パールなどパールの種類を使い分けて、オケージョンからデイリーまで幅広いシーンでパールジュエリーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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