ウエディングドレスに手袋を着ける意味|素材・長さの選び方を紹介
ウエディングドレスの手袋は、花嫁の無垢を表すシンボルのような存在です。ただし長さや素材、デザインによってさまざまな種類があり、安易に選ぶのはおすすめできません。会場の雰囲気に合わせたり、ドレスの袖丈やデザインとコーディネートしたりと、注意が必要です。この記事では、手袋を着ける意味や選び方を紹介します。
ウエディングドレスに手袋を合わせる意味
ウエディングドレスばかりに目が行きがちですが、手袋も花嫁の必需品の一つです。ウエディングドレスに手袋を合わせる意味を紹介します。
真っ白な手袋は花嫁の無垢を表す
ウエディングドレスの手袋には、穢れのない花嫁の「無垢」を示す象徴的な役割があるとされます。
また、格式の高いキリスト教式の結婚式では、肌の露出は好まれません。式はフォーマルな印象が強いため、手袋を装着して肌を隠すのが一般的です。
手袋は絶対ではない
手袋は花嫁の必需品の一つとはいえ、身に着けなかったからといって「ルール違反」になるわけではありません。
チャペルや高級ホテルなど、フォーマルで格式の高い結婚式では、手袋を身に着けた方が場の雰囲気にかなっています。露出を控える意味で手袋を装着する新婦は多いでしょう。
しかし、近年人気のレストランウエディングやガーデンウエディングはカジュアルで親しみやすい雰囲気の結婚式です。「フォーマル」に固執する必要はなく、手袋を装着するかしないかは花嫁の判断による部分が大きいといえます。
手袋を身に着けてドレスや挙式の雰囲気と合わないと感じるなら、「手袋なし」を選択しても問題はありません。
ウエディングドレス手袋の種類
ウエディングに合わせる手袋にはたくさんの種類があります。どれを選ぶかでドレスの雰囲気は変わるため、素材や長さなどの特徴を踏まえて選びましょう。ウエディングドレスの手袋にはどのようなものがあるのか紹介します。
代表的な素材はサテン・レース・オーガンジー
ウエディングドレスの手袋で最も多く見られる素材は、「サテン」「レース」「オーガンジー」でしょう。
まずサテンは上品な光沢となめらかな肌触りが特徴です。透け感がないので「露出を抑える」という意味ではベストかもしれません。ただし通気性はさほどないため、真夏は避けた方が良さそうです。
一方、レースは繊細な刺繍が特長です。刺繍の種類やボリュームによって印象を変えられるため、さまざまなタイプのドレスに合うものが見つかるでしょう。
またオーガンジーは、透け感が軽やかな印象です。やわらかく光を通すため透明感があり、清楚な雰囲気を演出したいときにおすすめです。
長さは手首までのショートから肘上のロングまでさまざま
手袋の長さは種類があり、大きく分けると「ロング(50~70cm)」、「ミディアム(40~45cm)」、「ショート(18~20cm)」があります。
イメージしにくい場合は、次のように考えるとよいでしょう。
・ロング:肘上から二の腕半ばまでの長さ
・ミディアム:肘下くらいの長さ
・ショート:手首くらいの長さ
手袋は、基本的には好みで選んでOKです。ただし会場側にドレスコードがある場合は、そちらに従ってくださいね。
「トレンドが気になる」という人はショート丈の手袋を選ぶと良いでしょう。ドレスのデザインのバリエーションが増えている昨今では、合わせやすいショート丈が人気です。
長袖や七分丈・五分丈袖とも相性がよく、さまざまなデザインのウエディングドレスにマッチします。
カラーはドレスとリンクさせて
手袋を選ぶときは、ドレスの色味と合わせることが大切です。
一概に「白」といっても、「ホワイト」「オフホワイト」「アイボリー」などさまざまな白があります。ウエディングドレスがアイボリーなのに、ホワイトの手袋を合わせてしまうと、ちぐはぐな印象になりかねません。
近年はフィンガーレスタイプも人気
近年は、指先まで覆われたオーソドックスな手袋の代わりに、フィンガーレスタイプを選ぶ花嫁が増えています。
フィンガーレスタイプとは、手の甲から腕または肘までの手袋で、指先が覆われていないのが特徴です。
このタイプの手袋のメリットは、指輪の交換時にもたつかずにすむこと。手袋を外す必要がないため、スマートに式が進行します。
また、きれいに整えた指先を見せられるのも嬉しいポイント。フィンガーレス手袋なら、華やかなブライダルネイルにも注目してもらえますよ。
結婚式場から考える!手袋の選び方
ウエディングドレスの手袋は、式の「格」「雰囲気」を考慮して選ぶことが大切です。結婚式場別におすすめの手袋を紹介します。
教会式はロングスリーブが基本
厳格なカトリック教会などで結婚式を挙げる場合は、ロング丈の手袋が基本です。規律の厳しい教会なら露出を避ける意味から「ロング丈の手袋」を指定されることも珍しくはないでしょう。
また、素材についても透け感がありすぎるものはNGとされる傾向があります。手袋の素材は高級感があり透けないサテン生地がおすすめです。
ただし、ロング丈の手袋を身に着ける際は全体のバランスに注意しなければなりません。
長袖や七分・五分袖のドレスにロング丈の手袋はもたつく印象です。袖がなくオフショルダーのドレスとロング丈の手袋なら、バランスが良く腕がほっそりときれいに見えます。
ホテルでの人前式は自分好みの手袋で
ホテルウエディングの多くは、教会のような厳しいドレスコードがありません。手袋を選ぶときも自分の好みを優先させて良いでしょう。
ただし、会場によって「フォーマル寄り」「気楽なカジュアル」など、雰囲気はさまざまです。ウエディングドレスも手袋も、会場の雰囲気を総合的に判断して選びましょう。
ガーデン&リゾートウエディングは開放感が決め手
ガーデンウエディングやリゾートウエディングは、よりカジュアル感の高い結婚式です。ウエディングドレスや手袋は開放感のある会場にふさわしく、軽やかな印象にまとめると良いでしょう。
例えば手袋の素材は、サテンよりも透け感のあるオーガンジーやレースが◎。一方長さはロングよりもショートやフィンガーレスの方が、オープンな会場の雰囲気にふさわしいといえます。
ウエディングドレスの手袋にまつわる予備知識
ここからは、手袋にまつわる予備知識を紹介します。挙式前にぜひ確認しておきましょう。
手袋を用意するタイミング
手袋を含む小物は、最低でも挙式2ヵ月前には決めておくのがベターです。
そもそもウエディングドレスは、挙式の3ヵ月前には決まっているのが望ましいとされます。ウエディングドレスが決まったら、手袋はすぐに探すのが良いでしょう。
人気の高いデザインの手袋は、予約が取れなかったり完売したりすることも。ウエディングドレスに合う手袋を身に着けたい人は、早い段階で探しましょう。
手袋を外すのは指輪交換のみ
新婦は基本的に結婚式の間中手袋を身に着けておかねばなりません。唯一外すのは、指輪交換のときだけです。
このとき手袋を外すのは、「指輪を着ける」ため以外にも意味があります。
新婦は手袋を外すことにより、「今から新郎の物になります」という誓いを表明しているのだとか。
このようにロマンチックな意味があると知れば、手袋が「結婚式に必須」と言われるのも納得できますね。
結婚式後の手袋の活用法
結婚式に使用した手袋を大切に取っておけば、「サムシングフォー」の一つとして使う場面があるかもしれません。
サムシングフォーとは欧米に伝わる結婚式の習わしの一つ。具体的には、「新しい物」「古い物」「借りた物」「青い物」の4つを指します。結婚式でこれらを身に着けると一生幸せに過ごせるといわれるため、式に合わせてそろえる花嫁さんも少なくありません。
手袋なら、サムシングフォーの「古い物」「借りた物」として渡せます。親友あるいは自分の子どもが結婚するとき、幸せのおすそ分けができるでしょう。
自分らしい手袋と出会って最高のウエディングを
花嫁の手袋は、無垢を表わすのと同時に、露出を抑えるために必要なアイテム。長さや素材はさまざまあるので、結婚式の会場のドレスコードや雰囲気、ドレスのデザインに合わせて選ぶ必要があります。手袋もこだわると、ドレス姿がより素敵なものになります。最高にきれいな姿で結婚式に臨めるよう、手袋は早めに探しましょう。