同棲前の挨拶はするべき?マナー・流れ・準備しておきたいセリフを解説
恋人と同棲をする前に、親に挨拶はした方が良いのか悩む人も少なくないでしょう。挨拶をしておくと相手の親と良好な関係を築きやすくなり、トラブル時に相談できたり、結婚の際はスムーズに事が運びやすくなったりします。本記事では、同棲前の挨拶は必要か、するメリット、挨拶時のマナーや考えておきたいセリフを紹介します。
同棲前に親への挨拶は必要?
同棲前の挨拶は、カップルの価値観や親の同棲に対する考え方によって、する場合もしない場合も見られます。とはいえ、自分の子どもがどんな人と同棲するのか、心配だから知っておきたいと思う親は少なくありません。
株式会社ネクストレベル運営の縁結び大学が2021年11月に実施したアンケートによると、同棲時に親に挨拶をした理由として最も多かった回答は「結婚を前提としていたため」でした。結婚を前提にした真剣な交際で、けじめの意味も込めて挨拶をしているカップルが多い傾向です。また「同棲前に親に挨拶をして良かったか」という質問に対しては、9割が「良かった」と回答しています。
同棲前に挨拶はルールではありませんが、親の心配を軽くして、今後の関係を良好にするための良い手段となるでしょう。
同棲の挨拶をするメリット
相手の親に会うのが不安な人もいるかもしれませんが、同棲前にきちんと挨拶をしておくメリットは大きいです。挨拶するメリットを解説します。
親の信頼感や安心感を高められる
同棲前に挨拶しておくと、親との信頼関係を築くきっかけになります。礼儀正しく誠実な姿勢を見せてもらえると、親としては安心感を得やすいでしょう。また親に挨拶せず、勝手に同棲する後ろめたさもないため、同棲後は堂々と過ごしやすくなります。
結婚までの流れがスムーズになる
同棲を経て結婚すると決まったとき、親と良好な関係を築けていると同意を得やすいというメリットも。結婚を前提とした同棲の場合は、親にもその旨を伝えておくのがおすすめです。真剣な交際であることがわかって、親はより安心できるかもしれません。
トラブルや頼み事があるときに相談できる
賃貸物件の保証人が必要なときや、生活の中で困ったことが起きた場合、親が協力的だと心強いもの。親と良好な関係を築けていれば、いざという時に相談しやすくなるでしょう。
同棲の挨拶マナー
同棲の挨拶をするときは、訪問マナーを意識しましょう。挨拶のタイミングや服装、手土産について紹介します。
同棲の挨拶をするタイミング
親への挨拶は、同棲を開始する前に行うのが基本。誠実な印象を与えやすく、物件を決めてから親に反対されるのを防げるためです。突然の訪問は迷惑になるかもしれないので、挨拶に行く2週間前くらいに約束をするなど、余裕を持ったスケジューリングをしましょう。
同棲の挨拶に行くときの服装
<女性の服装のポイント>
- 多くの人が受け入れやすい、きれいめな服装がおすすめ
- 品を重視するため、ミニスカートなどの露出度が高い服、過度な装飾は避ける
- 夏場でノースリーブを着たい場合は、カーディガンやボレロなどを羽織る
- メイクやネイルはナチュラルに。靴はパンプスにすると上品
- 素足で家に上がるのは失礼にあたるため、靴下またはストッキングを着用
<男性の服装のポイント>
- きちんと感を出すならスーツがおすすめ
- カジュアルにする場合でも、襟付きシャツにチノパン、ジャケットといったきれいめなスタイルを
- シャツやジャケットのシワ、取れかけのボタンがないかなどは事前にチェックして
同棲の挨拶に持って行く手土産
挨拶に伺う際は手ぶらではなく、手土産を用意しておきましょう。
<予算の目安>
- 3,000~5,000円程度が無難(あまりに高価だと遠慮や心配されてしまうかもしれないため)
< 品の例>
- 日持ちして小分けになっているお菓子(焼き菓子・和菓子・せんべいの詰め合わせなど)
- 互いの出身地の名産品
- お酒
事前にパートナーから、親の食の好み・アレルギーを聞いておくと安心です。のしは必ずしも必要ではありませんが、あった方が丁寧な印象を与えます。のしを付ける場合は表書きを「御挨拶」にして、自分の名前を入れましょう。のしを付けなくても包装紙は必ず付け、手提げ袋に入れて持参するのがマナーです。
同棲の挨拶をする流れ
当日の流れをシミュレーションしておくと、親に会う緊張や不安が和らぐかもしれません。一般的な流れは以下の通りです。
<一般的な挨拶の流れ>
- 玄関先で挨拶
- 客間で手土産を渡す
- 自己紹介やパートナーと出会ったきっかけを話す
- 真剣に交際していることを伝えて同棲の許可をもらう
持参した手土産は、着席する前に手提げ袋から出して渡すのを忘れずに。自己紹介で話す内容は事前に考えて、失礼のない言葉も確認しておくのがおすすめです。
同棲の挨拶前に準備しておきたいセリフ
同棲の挨拶の際、食事やお茶をしながら、ゆっくり会話をする時間があるかもしれません。失礼なくスムーズに会話できるよう、自己紹介の内容や、聞かれるであろう質問に対する返答を考えておくと安心です。
【会話中の基本】失礼のない言葉使いを
会話の中で敬語を使うのはもちろんですが、加えてパートナーや親の呼び方にも気を配るのがマナーです。親の前では、パートナーにも「さん」付けで呼びましょう。まだ結婚するわけではないので、パートナーの親を「お父さん・お母さん」と呼ぶのは避け、「○○さんのお父様・お母様」と言うのが無難。馴れ馴れしさがなく、角が立ちにくくなります。
また「同棲」という言葉を快く思わない人もいるため、「一緒に暮らす」と言い換えるのがおすすめです。
自己紹介と同棲の許可を得るセリフ
いきなり自分の趣味や仕事の話をするのではなく、軽い自己紹介から始めるとスムーズな流れを作りやすくなります。先に、時間を割いてもらったことへのお礼も伝えると、より丁寧です。また同棲の許可を得るセリフは、真剣に交際している点・同棲したい理由も簡潔に伝えましょう。
例)「○○さんとお付き合いさせていただいております、△△と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。○○さんとは結婚を前提にお付き合いをしており、まずは結婚後の生活を見据えて一緒に暮らしたいとふたりで考えました。どうか○○さんと一緒に暮らすことをお許しいただけませんか。」
先にパートナーが自身の親に挨拶を済ませている場合は、「先日○○さんが私の実家まで挨拶に来てくださり、私の親からは許可を得ました」と添えるのも良いでしょう。
親が気になることについての回答
親から聞かれそうな質問への回答も用意しておくと、当日に聞かれたとき返答しやすくなります。
<生活・経済面>
- 自分がどのような仕事をして生計を立てているのか(名刺があれば渡すのも良い)
- 同棲後の具体的なプラン(どこで同棲する予定か、結婚前提なら結婚資金をどう貯めるのかなど)
<将来設計(結婚前提の場合)>
- 入籍や挙式の目処について(時期が決まっていない段階なら、結婚に向けてふたりで資金を貯め、時期が来たらするつもりなど、決まっていない理由を伝える)
結婚前の同棲は必要ないと考える親には、「一緒に暮らして結婚の基盤を固めたい」「ふたりで支え合う力を今から身につけたい」など、同棲でなくてはならない理由を具体的に言えるようにしておくと説得しやすくなるでしょう。
同棲前の親への挨拶は準備を入念に
パートナーと同棲する前に、互いの家族に挨拶をしておくと今後の関係も良好になりやすいもの。緊張するかもしれませんが、真剣に交際していることを伝えるのに良い機会です。しっかりと手土産やセリフの準備をして、万全の状態で挨拶に行きましょう。