いざ結婚式。新郎のウェルカムスピーチのコツとは?二人らしく伝えるポイント
ウェルカムスピーチとは、結婚披露宴の冒頭に行う、新郎新婦からゲストに向けた挨拶のことです。この記事ではウェルカムスピーチの基礎知識や作成のコツ、押さえておきたいマナーについて紹介します。気持ちを込めたウェルカムスピーチは、きっと思い出に残るものになるはず。二人らしい挨拶で、披露宴をスタートさせましょう。
結婚式のウェルカムスピーチとは。基本とポイント
ここでは、ウェルカムスピーチの基本と3つのポイントを紹介します。新郎新婦のタイプやゲストの顔ぶれを思い浮かべながら、スピーチのイメージを膨らませてみましょう。
ウェルカムスピーチとそのメリット
ウェルカムスピーチとは、結婚披露宴の最初に行う、ゲストを迎える挨拶のことです。
もともと、披露宴では冒頭に新郎新婦を紹介する習慣があります。過去には、媒酌人が新郎新婦をゲストに紹介し、参列のお礼を述べるのが通例でした。
媒酌人を立てずに披露宴を行うことが増えた現代では、媒酌人の挨拶に代わりウェルカムスピーチが行われることが増えたのです。
ウェルカムスピーチには、披露宴の主役である新郎新婦が、自分達の言葉で気持ちを伝えられるというメリットがあります。また、お世話になっている人達にお互いのパートナーを紹介し、変わらぬお付き合いをお願いできるのも大きなメリットです。
ウェルカムスピーチは新郎が担当することが多いようですが、誰が行うという明確な決まりはありません。新婦がスピーチをしたり、二人で一緒にしたりすることもあります。
ポイント①長すぎず簡潔にまとめる
ウェルカムスピーチは披露宴の最初に行うもの。後には、主賓の祝辞や乾杯の挨拶と続くため、簡潔にまとめることが大切です。あまり長いとゲストの負担になるので注意しましょう。
スピーチ時間の目安はおよそ1~2分。文字数でいえば300文字~400文字くらいにまとめるのがおすすめです。
ポイント②テイストはゲストに合わせて
ウェルカムスピーチは、ゲストの顔ぶれに合わせた内容にするのがおすすめです。
上司や取引先の関係者などを招いた式の場合は、きちんとした内容のスピーチを。二人の友人中心の式なら、初対面の友人同士が楽しい時間を過ごせるように、橋渡し役を意識したスピーチをすると良いですね。
ポイント③明るく元気に、聞き取りやすく
披露宴の開始時は、新郎新婦はもちろん、ゲスト側も緊張するもの。会場の雰囲気を和らげるようなスピーチができれば好印象です。
ウェルカムスピーチは明るい口調で、にこやかに行えると良いですね。ゲストの顔を見ながら、胸を張ってはっきりとした声でスピーチしましょう。誰にでも聞き取りやすいよう、ゆっくり話すのもポイントです。
新郎のウェルカムスピーチ作成のコツ
ウェルカムスピーチというと難しく考えてしまいがちですが、コツを押さえれば意外と簡単に作成できます。ここでは、基本の構成と、「二人ならでは」のオリジナリティの出し方を紹介します。
基本は3部構成
ウェルカムスピーチの基本は「導入」「本題」「結びの言葉」の3部構成。導入では出席してくれたゲストへのお礼を、本題では挙式の報告や披露宴の趣旨を述べます。内容としては、聞いている人全員が、嫌な気持ちにならないよう配慮することが大切です。
ここでは、基本の構成を使ったシンプルな例文を紹介します。このような例文を基本に、オリジナルのアレンジを加えてみてはいかがでしょうか。
導入
本日は私達の結婚披露宴にお越しいただき、まことにありがとうございます。
本題
先ほど、無事に式を挙げ、夫婦となることができました。これもひとえに皆さまのおかげと、改めて感謝の思いでいっぱいです。
本日は、お世話になっている皆さまに感謝の気持ちを込めて、ささやかな宴をご用意いたしました。
結び
お時間の許す限り、楽しんでいただけると幸いです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
二人ならではのエピソードを入れる
ウェルカムスピーチのアレンジとして、二人ならではのエビソードを入れるのもおすすめです。
「共通の趣味であるサッカーを通して出会い…」など、二人のなれそめを入れたり、「甘いものが大好きなので、本日もデザートにこだわりました。」と新郎新婦の好みに触れたりするとオリジナリティが出ます。ただし、長くなりすぎないよう注意しましょう。
披露宴への期待につなげる
結びの言葉には、これから始まる披露宴を楽しんでもらえるよう、気持ちを盛り上げるフレーズを入れると良いでしょう。
料理のこだわりや、新郎新婦いち押しのメニューを紹介すれば、ゲストのワクワク感も高まりそう。披露宴のテーマや、演出の内容について話すのもおすすめです。
結婚式の新郎ウェルカムスピーチにおけるマナー
さまざまなゲストが参列する披露宴では、スピーチのマナーも押さえておきたいもの。ここでは、ウェルカムスピーチにおけるマナーを紹介します。
忌み言葉は避ける
結婚式では、不幸を連想させる言葉や「終わり」をイメージさせる言葉を使うのはNGとされます。具体的な忌み言葉として、次のようなものがあります。
忌み言葉の例
浅い、終わる、折れる、苦労、去る、冷める、失敗、しめやかに、滅びる、別れる など
また、「重ね言葉」も避けたほうがよいとされます。重ね言葉とは、「くれぐれも」「ますます」「わざわざ」など、同じ言葉が繰り返されるものです。再婚を連想させるため、結婚式では避けた方が無難でしょう。
妊娠などの重要な報告は避ける
おめでた婚の場合、妊娠報告をすべきか悩むかもしれませんが、特別な理由がなければ披露宴で公表しなくても大丈夫。
もしも妊娠報告をする場合は、二人でよく話し合い、事前に両家の親に了解をもらっておくことをおすすめします。
避けたほうがいい表現に注意
ウェルカムスピーチでは、誰かを傷つけるような表現をしないよう注意します。身体のことや性別のこと、出身地や宗教、思想などすべてにおいて「差別的な表現」にならないよう気をつけます。
特に、「結婚は女性の幸せ」「家事は女性の役割」など、ジェンダー的差別ととられかねない内容は避けたほうが無難です。
敬語の使い方に注意
結婚式のような場では、丁寧な言葉遣いを心がけるあまり、不自然なスピーチになってしまう場合も。誰に対する敬語なのか、敬意の対象を意識しながらスピーチを行うと良いでしょう。
例えば、「料理をいただいてください」は相手に謙譲語を使っているため不自然な印象。敬語の使い方としては、「料理を召し上がってください」が正解です。
また「させていただく」という言葉を多用すると、不自然になったり、不快感を与えてしまったりする場合があります。不安な場合は前もって音読し、違和感がないか確認することをおすすめします。
メモ書きを用意してもOK
緊張で頭が真っ白になってしまいそうな場合は、事前にスピーチ内容をメモした紙を用意するのがおすすめ。メモ書きを見ながら話すことは、失礼には当たりません。
ただの紙ではなく装飾をほどこすなどして、演出の一つにするのも良いですね。
新郎のウェルカムスピーチをばっちり決めて、素敵な結婚式を!
ウェルカムスピーチは、ゲストに結婚を報告し、感謝の気持ちを伝えるもの。多少言葉を間違ったり、うまく話せなかったりしても、気持ちが伝われば大丈夫です。思わぬ失敗がなごやかなムードを作るきっかけになるかもしれません。
とはいえ、ぶっつけ本番は緊張してしまうもの。前もって内容を考えて、練習しておくことをおすすめします。ゲストへの感謝の気持ちを、自分達の言葉で伝えましょう。