ジュエリーデザインで耳にする「ミル打ち」とは?
ミル打ちとは、小さな粒の連続模様(またはその装飾技法)のこと。別名ミルグレインとも呼ばれ、フランス語で「ミル(mille)」は千、「グレイン(grain)」は粒を意味しています。
多くの場合とても小さな粒が並んでいるため、パッと見ただけでは微細に彫られた模様のように感じられるかもしれません。しかし、よく見るとごく小さな立体的な粒が整列しています。
ミル打ちの魅力
ミル打ちの魅力は、繊細な粒の輝きで手元を上品に見せることにあります。また、デザインの意味合いを感じながら身に着ける喜びもあるでしょう。
千の粒が放つ千の輝き
小さく丸い粒が光に反射して、細やかで上品な輝きをたたえているのがミル打ちの魅力です。繊細な光が手元を美しく上品に見せます。繊細な輝きは、中心にあるダイヤモンドなどの宝石の輝きと互いに補い合い、ひときわ優美な印象を演出します。
デザインに込められた意味
“千の粒”を意味するミルグレインは豊穣・子宝・永遠・長寿などを連想させ、粒が絶え間なく連なる様子から「幸せが続く」という意味を持つといわれています。意味合いを感じながら指輪を身に着ける喜びも魅力の一つです。
ブライダルリングにミル打ちが選ばれる理由
ミル打ちは傷が目立ちにくく、経年変化する輝きを楽しめることからブライダルリングにも多く採用されています。ここからは、ミル打ちがブライダルリングに採用される理由を見ていきましょう。
傷が目立ちにくい
大切に使っている指輪であっても、身に着けているうちに細かな傷がついてしまうのは避けられないもの。ミルグレインには、一つ一つの粒から放たれる光が微細な傷を視覚的に散らして目立たなくする効果があります。シボのある皮革製品は比較的傷が目立たないのと似たイメージです。
年月を経て入った細かな傷は、ミルグレインそのものの雰囲気との相乗効果で、むしろ指輪にアンティーク風のクラシカルな趣きを与えます。
日常使いしやすい
ミルグレインの放つ輝きは、金属でありながらやわらかさを感じさせるものです。前述の傷が目立ちにくい特性、そしてどんな装いにも溶け込むやわらかな輝きは、ともに日常使いにぴったりの特質といえます。また、主張し過ぎず上品な印象で、男性も日常的に身に着けやすいデザインです。
手肌になじみやすい
人の手は徐々に線がやわらかくなったり、肌の質感が変わったりしていきます。ミルグレインの華やか過ぎない光と穏やかなボリューム感は、指輪自体の経年変化もあいまって年を重ねた手肌にもなじみやすいといえるでしょう。
この先末永く続く結婚生活を通じて身に着けることになるブライダルリングにふさわしい特徴です。
長期間美しさを保ちやすい
ミルグレインの繊細な立体感のあるデザインは、経年によりアンティーク調の趣きへの変化が期待できます。ミル打ちはヨーロッパに古くから伝わる技法。そのためヨーロッパの古いジュエリーにミルグレインが施されるのがよく見られます。永く持ち続け身に着けることになる婚約指輪や結婚指輪といったブライダルリングにも、ぴったりのデザインといえるでしょう。
ミル打ちの加工の種類
ミル打ちは職人が一粒ずつ打ち込む方法に加え、専用工具で型押しする方法や鋳造する方法などがあります。ミル打ちの加工の種類を紹介します。
職人が一粒ずつ手で打ち込む
伝統的なのは、職人がタガネ(彫金道具の一種)を使い一粒一粒手で打ち込んでいく方法です。ミルを「打つ」という表現はこれに由来しています。手仕事のため、均整のとれた美しいミル打ちを施すには熟練の技が求められます。
専用工具で型押しする
ローレットと呼ばれる凹凸のある型(イメージとしてはローラー状のスタンプ)を用いて型押しする方法。繊細でやわらかい雰囲気に仕上がります。
型に流し込んで鋳造する
ミル打ちが型どられた原型に地金を流し込んで鋳造する方法です。近年CADでデザインを起こして3Dプリンターでワックス原型を作成する手法も増えてきています。
ミル打ちのブライダルリングを永く楽しむコツ
リングの表面に凹凸ができるミル打ちは、汚れが溜まることもあるため定期的にお手入れをしましょう。ミルグレインの輝きを永く楽しむコツを紹介します。
汚れが溜まる時はぬるま湯で洗う
表面に凹凸があるミル打ちのリングは汚れが溜まりやすいもの。汚れが気になる時は、中性洗剤を数滴入れたぬるま湯で洗いましょう。
<洗い方>
1. ボウルにぬるま湯を入れ、中性洗剤を数滴入れてよく溶かす
2. やわらかいブラシで優しく汚れを落とす
3. 水ですすぐ
4. きめの細かい布で優しく押さえるように拭く
定期的にメンテナンスを行う
購入した店舗やブランドなどでメンテナンスを行ってもらいましょう。定期的にきれいにすることで、いつまでも当初の輝きを保てます。
摩擦や衝撃を与える際はリングを外す
家事や重い物を持つなど、摩擦や強い衝撃が加わる時は、リングを外しておきましょう。ミルグレインの粒がつぶれたり、変形したりする可能性があります。特に、ブライダルリングに人気のプラチナやゴールドなどは比較的やわらかい素材。摩耗を避けるためにも外しておくと安心です。
ミル打ちが永遠を奏でるフェスタリアのブライダルリング
フェスタリアのブライダルリングの中には、ミルグレインの美しいリングも。ダイヤモンドの凛とした輝きに調和するデザインをご紹介します。
ミルグレインでふたりの末永い幸せを表現したマリッジリング
フェスタリアのQualite Etoile -Jupiter- ジュピター
左:¥154,000(税込)
右:¥154,000(税込)
※価格は予告なく変更する場合がございます。
プラチナとピンクゴールドの組み合わせが美しいマリッジリング。中央には永遠を意味するミルグレインが施され、ふたりがずっと支え合い、仲睦まじく過ごす姿を表しています。高い強度を誇る鍛造製法が採用され、滑らかで美しい仕上がりのリングを永く着けられます。
ふたりの永遠の幸せを微笑みながら見守るマリッジリング
フェスタリアのLuna ルナ
左:¥96,800(税込)
右:¥82,500(税込)
※価格は予告なく変更する場合がございます。
永遠を意味するミルグレインが繊細な輝きを放つマリッジリング。微笑んだ三日月のように緩やかなU字のリングがふたりの永く続く幸せを優しく見守ります。シンプルなデザインながらミルグレインの上品な輝きで、手元をさりげなく華やかに演出します。
ふたりの愛の軌跡が優しく輝くマリッジリング
フェスタリアのAnnulus アニュラス
左:¥165,000(税込)
右:¥165,000(税込)
※価格は予告なく変更する場合がございます。
Annulusとはラテン語で“輪”や“環”を表す言葉です。リングの表面から裏面へと流れるように配されたエタニティミルグレインは、おふたりが歩む道、時を超えつながるおふたりの愛を表現した「星の軌道」です。
リング内側には、身に着ける方の守り石といわれる「曜日石」をセッティング。さらに右側のリングの表面中心には “Wish upon a star®︎” ダイヤモンドが燦然と輝きます。
純金のミル打ちが手元を華やかに演出するブラッジリング
フェスタリアのIzumo -Inori- イノリ
左:¥242,000(税込)
右:¥253,000(税込)
※価格は予告なく変更する場合がございます。
純金のミルグレインのラインが一周取り巻いた華やかなブラッジリングです。ブラッジリングとは、婚約指輪と結婚指輪をひとつにした毎日身に着けられるリングのこと。右側のリングには “Wish upon a star®︎” ダイヤモンドが輝き、最高純度の純プラチナと純金の輝きで手元をゴージャスに彩ります。
ミル打ちでやわらかくエレガントな輝きを放つブライダルリングに
繊細さ、ほど良いボリューム感、そして行き過ぎないゴージャスさ。ミルグレインは豊かな表情を持ったデザインです。永遠を思わせる「千の粒」を刻んだデザインはただ素敵なだけではなく、ふたりの結婚を祝福する特別な指輪にぴったりでしょう。ミル打ちのブライダルリングで年を重ねるごとに変化する美しい輝きを楽しんでくださいね。