ひとつは持っておきたい、男性のお呼ばれ靴。フォーマルシーンで失敗しないための選び方
結婚式やパーティなど、フォーマルな場にお呼ばれした際はマナーに合わせて服装を選びますが、意外と知られていないのが男性用の靴の選び方。本記事ではフォーマルシーンにふさわしい男性用靴の選び方や、気を付けたい靴のマナーについて解説します。また靴を長く使うためのポイントやお手入れ方法も紹介します。
お呼ばれにふさわしい男性用の靴とは?
男性のお呼ばれ靴と言うと、革靴のイメージを持つ人も多いでしょう。一口に革靴と言っても、色やデザインなどさまざまな種類があります。まずは男性がお呼ばれした時にふさわしい、靴の選び方を紹介します。
紐付きの革靴
男性用の革靴にはたくさんの種類がありますが大きく分けると、紐付きのものと紐なしのものがあります。結婚式などのフォーマルシーンに合うのは、紐付きのものです。
ストレートチップのつま先
紐付きの革靴も、さらにつま先のデザインで分けられます。男性の革靴のつま先は大きく分けて、ウイングチップ、プレーントゥ、ストレートチップの3タイプがあります。フォーマルシーンにふさわしいのは、プレーントゥまたはストレートチップのつま先です。
ストレートチップは、つま先の近くに横一本にラインが入ったデザインのもの、プレーントゥは、つま先に特徴的なデザインのないものです。結婚式などで履くのはどちらでも構いませんが、革靴の中でも一番フォーマル度が高いのはストレートチップ。つま先に穴飾りのあるウイングチップは、カジュアルなイメージが強いので避けた方が無難です。
カラーは黒
フォーマルシューズの基本カラーは、黒です。カジュアルなパーティなどでは茶色系の靴でも良いでしょう。ただし親族として参列する場合や友人代表のスピーチを頼まれているなどの場合には、無難に黒を選びたいところです。
内羽根式のデザイン
革靴の靴紐を通す部分を羽根と呼びますが、この部分のデザインにも内羽根式と外羽根式の2種類があります。内羽根式は、紐を通す羽根の部分が内側に縫い付けられているデザインで、きちんとした印象を与えます。対して外羽根式は、紐を通す羽根の部分が外側に縫い付けられていて、カジュアルな印象です。
外羽根式の方が着脱しやすく、フィット感の調節もしやすいと言われています。一般的に内羽根式がフォーマル、外羽根式がカジュアルとされているため、結婚式では内羽根式の靴を選ぶようにしましょう。
男性のお呼ばれ靴はマナー違反に気を付けよう
結婚式の装いにマナーがあるように、靴にも避けた方が良いマナー違反のアイテムもあります。ここでは男性のお呼ばれ靴としてふさわしくない、マナー違反の靴を具体的に紹介します。
殺生をイメージさせる素材は選ばない
クロコダイルやワニ革、トカゲ革などの動物の皮を使った靴や、ミンクファーやハラコなどの毛皮を使った靴などは殺生をイメージさせるとして、結婚式では縁起が悪いとされています。特に注意したいのは、スエード。秋冬シーズンにぴったりのスエード素材ですが、子牛や子羊の皮を使っているのでフォーマルな場にはふさわしくありません。
過度にデザイン性の高いものは避ける
つま先に小さな穴の開いたメダリオンデザインの靴や、タッセル付きのローファーなどのデザイン性の高い靴は、カジュアルな印象を与えてしまうため結婚式には不向きです。カジュアルなパーティや二次会などであれば履いていても問題ありませんので、場の雰囲気やTPOに合せて選びましょう。
ブーツやスニーカーはふさわしくない
カジュアルな印象のスニーカーやサンダル、ブーツなどもお呼ばれ靴には適していません。ブーツタイプの革靴であればスーツにもよく似合いますが、マナーの観点から見るとふさわしくないことを覚えておきましょう。
長く使える男性用お呼ばれ靴の選び方
おしゃれは足元からと言われるように、身だしなみの基本となるのが靴です。お呼ばれ用の靴を新調するなら、長く履ける上質なものを選ぶことをおすすめします。ここでは、長く使える男性用フォーマルシューズの選び方を解説します。
上質なレザーのものを選ぶ
お呼ばれ用の靴の素材には、牛革がふさわしいです。牛革と言ってもいろいろな種類がありますが、おすすめは牛革の最高級品と呼ばれるカーフレザーです。自然な光沢があり、革本来の風格が感じられます。きちんとお手入れをしながら使い込めば、使い込むほどに味が出るでしょう。ただし、汚れや傷には弱いため取り扱いには十分注意してください。
汎用性の高いデザインを選ぶ
いろいろな場面で使え、長く履ける靴を選ぶには、シンプルで汎用性の高いデザインのアイテムを選択することが大切です。例えば結婚式などのフォーマルなシーンには、黒や茶色のストレートチップの靴やプレーントゥの靴が合います。ストレートチップの黒い靴であれば、モーニングなどの礼服にも履けます。慶事だけでなくお葬式でも履けますし、ビジネスシーンやカジュアルスタイルでも履ける万能アイテムと言えるでしょう。
サイズの合う靴を選ぶ
革靴は、履きこなすまでは痛みを感じることもあります。しかしこれは仕方のないことです。しっかり試着をしてジャストサイズを選び、だんだんと足になじませていく必要があります。サイズ選びの際には、ブランドが一緒であってもモデル違いだとサイズが違うこともあるので注意してください。
靴の試着をするなら、17時頃が最適。17時頃は1日の中で最も足がむくんでいる時間なので、この時間の足のサイズに合わせて選ぶと良いでしょう。
スーツやベルトの色に合わせて選ぶ
靴の色は、普段良く着るスーツの色や着けるベルトの色に合わせて選ぶと良いです。黒やチャコールグレーのスーツが多いなら、黒の靴が合います。ネイビーやグレーのような明るい色のスーツなら、茶色の靴でも合わせやすいでしょう。ベルトと革靴を同系色でコーディネートすると、おしゃれ見えします。使い勝手の良いカラーの靴を選べば、長くいろいろなシーンで使えます。
男性用革靴の正しいお手入れ方法
革靴は傷や汚れに弱いものも少なくありません。せっかくのお呼ばれ用の靴なら、長く美しく履きたいもの。ここでは、男性用革靴のお手入れ方法やふわさしい頻度などについて紹介します。
月に1度を目安にお手入れする
革靴のお手入れは、月に1度が目安です。同じ靴を8~10回履いたら1回お手入れするイメージ。あまりにも頻繁にお手入れをするのは、逆に革に負担をかけてしまい型崩れなどの原因になります。
お手入れ方法
革靴のお手入れは、ブラシやシューズクリーム、クロスなどを使用します。1ヵ月に1度を目安に行いたい、革靴のお手入れ方法を紹介しましょう。
- 馬毛ブラシで靴全体をブラッシング。ホコリを落とす。
- クロスを指に巻いてクリーナーを取り、なじませてから、靴全体を軽く拭いて汚れを落とす。擦りすぎに注意。
- シューズクリームを少量取り、ふたの裏側でよくなじませて靴全体にまんべんなく広げる。
- クリームを浸透させるために豚毛ブラシでブラッシングしながら伸ばす。
- 靴磨き用グローブで乾拭きして完成。
毎回履いた後にもケアが必要
靴を履いて出かけて帰宅後は、簡単にケアをしておくとより長持ちします。帰宅後すぐにブラシで靴全体をまんべんなくブラッシングして、表面についた汚れやほこりを落としましょう。革のシワを伸ばすようなイメージで、シューキーパーを入れて型崩れを防ぎます。シューキーパーには、除湿・脱臭効果もあるのでぜひ活用してください。
マナーに注意してフォーマルシーンに似合う男性用靴を選ぼう
大人の身だしなみとして、男性のお呼ばれ靴のマナーは知っておきたいポイントです。色やデザインなど、フォーマルシーンにふさわしいものを選んで足元のおしゃれを楽しんでください。また大切な時に履く靴だからこそ、きちんとお入れをして長く履けるようケアしておきましょう。