結婚式後はアフターブーケで一生の思い出に。その魅力や種類、作り方のコツも紹介
結婚式で花嫁を彩るブーケを、美しいまま保存するアフターブーケ。生花では短期間しか残しておけませんが、アフターブーケにすると長く思い出を残せますよ。この記事では、ブーケの保存方法による寿命や相場、種類、依頼先や製作期間など詳しく紹介します。アフターブーケをドライフラワーで自作する方法も紹介しているので参考にしてください。
アフターブーケの基礎知識
ウエディングドレスとともに花嫁を彩るブーケを、長期保存できるアフターブーケ。寿命や相場など、アフターブーケの基本を紹介します。
アフターブーケとは
アフターブーケとは、結婚式で使ったブーケを加工して、長期間保存できるようにしたものです。素敵な思い出が詰まったブーケも、生花のままではすぐに枯れてしまいますが、アフターブーケにすると思い出を長く残せます。
ブーケそのままの形を額縁やメモリアルボックスに再現したものや、新郎のブートニアや結婚証明書などを一緒に保存できるタイプなど、種類も豊富に揃っています。
アフターブーケの寿命
アフターブーケの寿命は、加工方法や置き場所などによって異なります。加工をしても、年月をかけて少しずつ色は変わります。どの加工方法でも、長く美しい状態を保つためには直射日光や照明、湿度の高い場所は避けた方が良いでしょう。
たとえばプリザーブドフラワーの一般的な保存期間は、湿度が低い地方では10年と言われていますが、日本は湿度が高いため1~2年で劣化を始める場合も。保存場所を注意しても5年~10年以下が目安といえます。
アフターブーケの相場
加工方法だけでなく、依頼する業者によっても金額が異なります。アフターブーケを考えている人は、あらかじめ業者に確認しておくと良いでしょう。
- 押し花:3万円~
- ドライフラワー:4万円~
- プリザーブドフラワー:5万円~
- アイスフラワー:5万円~
アフターブーケの種類
生花を保存するアフターブーケには、簡単に自分でできるものから、プロにお願いした方が良いものまでさまざまな種類があります。ここでは、アフターブーケの種類について紹介します。
押し花
古くからある一般的な花の保存方法なので、一度は楽しんだ経験がある人も多いのではないでしょうか。花をパーツごとに分けて重しをのせるやり方の他、アイロンを使ったり、レンジで加熱したりする方法もあります。また、押し花を使ったキャンドルや携帯ケース、ジュエリーなどに加工する人もいます。
アフターブーケの場合は、厚みのある立体押し花が主流となっているため、リボンなども一緒に保存できますよ。額縁に入っているので省スペースで飾れるのも魅力ですが、時間の経過とともに色抜けするため、直射日光を避け、湿気の少ない場所を選びましょう。
ドライフラワー
風通しの良い日陰に生花を吊るして作るため、自分でも手軽にできる保存方法です。乾燥することで、生花よりも色や形が多少変化しますが、ブーケの形をそのまま残せます。また、色合いを残したい場合はシリカゲルを使って乾燥させる方法もあり、レンジを使用すれば短時間で作ることも可能です。
自分で簡単に作れるドライフラワーですが、きれいに仕上げたい場合はプロにお願いするのが良いでしょう。他の方法よりもコストが抑えられるのも魅力です。
ドライフラワーとして飾る場合、花の種類によっては半年~1年程が寿命の目安です。シリカゲルを入れた密封瓶などに入れると、長く楽しめる場合もあります。
プリザーブドフラワー
生花の水分を抜いてから、専用の溶液を吸わせて乾燥させる方法です。実際の生花に近いやわらかな風合いが残り、ブーケの形をそのまま保存できるのが特徴的。自分でも作れますが、慣れていなければ難しいため、プロに頼むと安心です。
湿度の高い日本ではプリザーブドフラワーは劣化しやすいため、退色スピードが早まる日当たりの良い場所や、花びらが半透明になる湿気の多い場所に飾るのは避けましょう。花びらが半透明になった場合は、除湿剤を入れておくと戻る可能性があります。保存期間は5~10年が目安です。
アイスフラワー
ベルギー生まれの新しい保存方法で、-30度で瞬間冷凍させてから真空状態で乾燥させた、生花をフリーズドライにしたものです。瞬間冷凍するため花の美しさをそのまま閉じ込めて、長く楽しめるのが魅力です。
人工的な塗料や保存料を使用しないため、保存期間は3~6ヵ月と他の方法よりも短いですが、自然な美しさを楽しめます。また、直射日光や温度・湿度の高くなる場所を避けて飾ると数年はきれいな状態で楽しめるでしょう。
ドライフラワーやプリザーブドフラワーに適さない花も加工できますが、取扱店が少ないのが現状です。
アフターブーケの依頼先や製作期間
アフターブーケは鮮度が大切なため、あらかじめ依頼先を決めておくと良いでしょう。ここでは、アフターブーケを作る場合どこに依頼すれば良いのか、依頼先や製作期間の目安を紹介します。
アフターブーケの依頼先
アフターブーケを依頼する方法としては、結婚式場と提携している業者に注文する方法や、自分でアフターブーケ専門業者に依頼する方法などがあります。アフターブーケにする場合は、花の鮮度が重要となるため、挙式後すぐにブーケを渡せるよう、あらかじめお店を予約しておくとスムーズです。
製作期間はどのくらい
アフターブーケにする方法によって、製作期間も異なります。それぞれどのくらいの製作期間が必要なのか、目安を紹介します。
- 押し花:ブーケを発送してから2~4ヵ月後が目安
- ドライフラワー:ブーケを発送してから2~5ヵ月後が目安
- プリザーブドフラワー:ブーケを発送してから2~4ヵ月後が目安
- アイスフラワー:ブーケを発送してから1~2ヵ月後が目安
アフターブーケをドライフラワーで自作しよう
アフターブーケを作りたいけれど、費用が高くて悩んでいる人は、自分で作るのも一つの方法です。ここでは、完成するまでの過程を楽しみながらアフターブーケを手に入れられる、ドライフラワーの作り方を紹介します。
ドライフラワーの作り方は2つ
一口にドライフラワーと言っても、いくつかの方法があり、完成までにかかる日数や必要な道具も異なります。最もポピュラーなのが、自然乾燥の方法とシリカゲルを使った方法です。シリカゲルを使う場合は、花の部分だけを乾燥させるため、ドライフラワーにした後の使い方や飾り方に合った方法を選ぶようにしましょう。
自然乾燥での作り方
まずは一般的な、自然乾燥でドライフラワーを作る方法を紹介します。
- 余分な葉っぱを取り除き、鮮度の良いうちにたっぷりと水を吸わせておく
- 日陰で風通しの良い場所に、1本ずつ間隔を空けて逆さまに吊るす
- 1週間~2週間程で完全に乾燥したら、ブーケの形にもどして完成
ブーケに戻す時は、花が散ってしまわないように丁寧に扱いましょう。
シリカゲルを使った作り方
次に、自然乾燥よりも、色や形が生花に近い仕上がりとなるシリカゲルを使った方法を紹介します。
- 花から2cmほど下の部分でカットする
- 密封できる容器にドライフラワー用のシリカゲルを1cmほど敷き詰め、カットした花を並べる
- 花を傷つけないように、上からシリカゲルを振りかけ埋める
- 蓋を閉めて密封し、1週間程おいて乾燥させる
シリカゲルを使う方法では、茎を切り落とさなければならないため、完成したドライフラワーはキャンドルやジュエリーなどに使う場合が多いようです。
アフターブーケを作る時の注意点
思い出としてブーケを残そうと思っても、アフターブーケに加工できない場合があります。そうならないためにも、アフターブーケを作る時の注意点を知っておきましょう。
【注意点①】鮮度を失う前に加工する
きれいなアフターブーケを作るためには、できるだけ早く加工するのが重要です。花が傷んでしまうと加工できない場合もあるため、鮮度の良い挙式後すぐに業者に渡すのが理想。結婚式場によっては、提携している業者にそのまま加工に出せる場合もあるため、アフターブーケを考えている人は確認しておくと良いでしょう。
【注意点②】花に合った加工方法を選ぶ
使われている花の種類によっては、加工方法によって向き・不向きがあります。間違った加工方法を選んでしまうと、花が枯れてしまう可能性もあるため注意しましょう。自分で加工する場合は、花の色が大きく変化することもあるためプロに相談しておくと安心です。
保存後のイメージに合ったアフターブーケを選ぼう
結婚式の思い出が詰まったブーケが長期保存できるアフターブーケ。加工方法には種類があり、それによって価格や仕上がり、寿命なども異なります。また、花によっては加工方法の向き・不向きもあるため、保存したいイメージに合わせてプロに相談すると安心です。大切なブーケは新鮮なうちに美しく加工して、思い出を長く残しましょう。