【ハネムーンとは】一生に1度の特別な旅行
日本では結婚後に行く旅行をハネムーン、もしくは新婚旅行と呼んでいますが、実は厳密に言うと別物です。まずはハネムーンの基礎知識として意味と由来、歴史を紹介します。
ハネムーンとは、ふたりで特別な思い出を作る旅行
一般的に結婚式の後に行く旅行をハネムーンと呼びます。普段の旅行より長めに日程を組むカップルが多く、海外の場合は1週間、国内だと4~5日程度が平均。特別な思い出になるように、日頃なかなか手の届かない高級ホテルに滞在したり、思い切って海外に渡航したりと、非日常な気分を味わえるような場所が旅先として人気です。
由来は「honey+moon」
ハネムーンの由来は諸説ありますが、一説によると英語の「honey(はちみつ)」+「moon(月・1ヵ月)」が語源と言われています。日本語では蜜月(みつげつ)と訳されます。
はちみつは栄養価が高いため滋養強壮に良く、さらにミツバチは多産な生き物。そんなミツバチにあやかり子宝に恵まれますようにという願いを込め、古代ゲルマン民族では子孫繁栄のために結婚後1ヵ月間、はちみつで作ったお酒を飲むという習慣がありました。これに由来してもともとは「結婚後1ヵ月間」のことをハネムーンと呼んでいました。そこに、結婚式後に親族を訪ねて旅をするヨーロッパの風習などが合わさり、ハネムーン=旅行となったという説が有力です。
他にもhoneyは蜜のように甘い新婚期間の例えという説や、moon(月)は満ち欠けがあるので、夫婦の愛情も時に満ちたり欠けたりするという教訓が含まれているとする説もあります。
日本で初めてハネムーンに行ったのは坂本龍馬
日本で初めてハネムーンにあたる旅行をしたのが、幕末の志士・坂本龍馬です。1866年の寺田屋事件で負傷した坂本龍馬が、西郷隆盛のすすめで妻のお籠を連れて鹿児島に身を隠し、ゆっくり療養したのが日本でのハネムーンの始まりとされています。
実は違う新婚旅行との違い
ハネムーン=新婚旅行と捉えられていますが厳密には異なります。先述のようにハネムーンは本来結婚後1ヵ月以内の旅行を指し、1ヵ月目以降に出発する旅行が新婚旅行です。しかし実際はそこまで細かく区別はされていないので、期間については特段気にする必要はないでしょう。最近では、結婚前に自分達の都合の良い日程で行くプレハネムーンにも関心が向けられています。ただし、旅行会社やホテルなどのハネムーン特典を利用したい場合は、それぞれ独自に利用できる期間を設定しているので注意が必要です。
ハネムーンをとびっきり楽しむポイント
一生に1度の旅行、「後からこれもやっておけば良かった」と後悔しないために、ハネムーンならではのおすすめの過ごし方を紹介します。ぜひ計画を立てる際に意識してみてください。
ふたりの時間を満喫する
日頃忙しくなかなかふたりの時間が取れないカップルは、予定を詰め込むよりもふたりきりでゆっくりできる時間を作るのがおすすめ。ただし相手はせっかくなので観光を楽しみたいと思っている場合もあるので、事前にどのような過ごし方が理想か十分話し合っておいてください。
ハネムーンフォトを撮る
景色の良い場所を選んだ場合には、ハネムーンフォトを撮ってみてはいかがでしょうか。特にビーチや教会などがあれば雰囲気もばっちりです。撮影用のウエディングドレスやヘアメイクなどが付いてくるプランを用意している旅行会社もあるので、申し込んでおくとプロに任せて本格的な撮影がおこなえます。もちろん白いワンピースなどウエディング風の洋服や三脚を持参すれば、自分達で撮ることも。フォトプロップスなどの小物を使うと、より気分も盛り上がるかもしれません。
ハネムーンならではの贅沢をする
一生に一度の旅行なので、普段はできない贅沢を楽しむカップルが多いです。例えば、映画のような気分が味わえる素敵な内装のハイグレードなホテルを選ぶ、景色の美しいリゾート地でゆったり過ごす、飛行機の席をグレードアップするなどが人気です。
ハネムーン前に準備しておくことと当日までの流れ
普段の旅行より手の込んだハネムーンを十分に楽しむためには、早めの計画と念入りな準備が大切です。ハネムーンに向けて準備すべきことを流れに沿って紹介します。
1年〜6ヵ月前:希望を話し合い仮予約
まずはお互いの希望を出し合って、行き先の候補を絞ります。イメージが付かない場合は、インターネットやパンフレットなどを参考にすると良いでしょう。大まかに話がまとまったら、旅行会社などに行き具体的に話を進めます。まだ悩んでいる場合でも、「海に近い場所」や「世界遺産を見たい」など希望を伝えれば、おすすめの場所やプランを提案してくれるので相談してみてください。
場所が決まれば、早めに仮予約しておくと安心です。特に人気エリアは予約が埋まりやすいので要注意。仮予約の段階なら、キャンセルしても料金はかからないことが多いですが、旅行会社によって異なるのでキャンセル規定にはしっかり目を通しておいてくださいね。
6ヵ月〜3ヵ月前:プランを決めて申し込み
現地での過ごし方や参加したいオプションプツアーなどを決め、出発の3ヵ月前くらいまでには正式に申し込みを済ませると、その後の準備にも余裕が生まれます。海外や慣れない土地に行く場合は、申込時に一緒に旅行保険の加入を検討しておくのがおすすめ。航空券を購入する際は、パスポートと名前が違うと搭乗できないので注意してください。
そして意外とうっかりしやすいのがパスポートの用意。海外に行く場合は必須ですが、新規取得は1ヵ月ほどかかるので早めに手続きしておきましょう。加えて国によってはビザも必要なので要確認です。
直前:余裕を持って荷物を詰める
出発が近づいてきたら、忘れ物のないようにしっかりチェックしながら荷物詰めをおこないます。海外に行くなら、絶対に忘れられないのがパスポート。また飛行機に乗る際に、手荷物の量やサイズによっては追加料金がかかってしまったり、搭載を断られたりするケースもあるので、トラブルのないよう制限内にまとめましょう。
そしてハイクラスなホテルやレストランに行く場合は、ドレスコードの確認も必要。特に決まりはなくても、どんな場面でも対応できるドレスは1着持っておくと便利でしょう。ドレスに合わせる靴は、ヒールが高い方がハイクラスなレストランにはふさわしいとされています。その他、素敵な旅の思い出を残すには、カメラの三脚があると重宝します。
ハネムーンで人気の場所とは?国内・海外も
ハネムーンでは普段はなかなか行けない場所や、名所が多いエリアを選ぶカップルが多いです。人気のスポットとおすすめポイントを紹介します。
国内:圧倒的人気の沖縄
ハネムーン=リゾートのイメージを持っている人が多いため、国内では沖縄がよく選ばれます。観光スポットが多いうえ滞在費用が比較的安いので、長期滞在しやすいのも人気の理由です。
国内:雄大な自然が魅力の北海道
沖縄に次いで人気なのが北海道。雄大な自然や海鮮などのグルメが楽しめるのが魅力です。
海外:ビーチリゾートの定番・ハワイ
ハネムーンの定番とも言えるのが常夏リゾートのハワイです。綺麗なビーチと豊富なアクティビティ、グルメやショッピングなど楽しみ方は無限大。ビーチリゾートとしては他にもモルディブなどの人気が高いです。
海外:ロマンティックなヨーロッパ
アートやグルメが楽しめるフランス、水の都ヴェネツィアがあるイタリア、サグラダファミリアなど名所の多いスペイン、エーゲ海に浮かぶ島など1度は行ってみたいヨーロッパ。日程に余裕があるなら、数ヵ国周遊するのがおすすめです。
ハネムーンとは、ふたりの絆を深める素敵な思い出作りの旅
ハネムーンは新婚カップルのための特別な旅行です。せっかくなので、普段はできないようなことを楽しんでください。そのためには、しっかりと準備をしておくことを忘れずに。ふたりで最高の思い出を作りましょう。