結婚式の「心付け」は用意すべき?渡す相手や相場・事前準備を解説
心付けとは日本で昔からあるお礼の習慣です。結婚式では、お世話になった式場スタッフへ感謝の気持ちとして心付けを渡すことがありますが、絶対に必要というわけではありません。この記事では、心付けとは何か、渡す相手や相場、タイミングなどを解説します。あわせて、心付けを渡すために準備することや現金以外で贈る方法も紹介します。
結婚式の心付けとは?
日本ではお世話になった人にお礼として心付けを渡す習慣がありますが、結婚式でも渡す必要があるのか疑問を感じる人もいるかも知れません。まずは、結婚式の心付けにはどのような意味があるのか、渡す必要性とマナーについて見ていきましょう。
心付けは感謝の気持ちを形にしたもの
結婚式で渡す心付けとは、お世話になるスタッフに新郎新婦がお礼に渡すお金や品物のこと。海外でサービスを受けた際に渡すチップと似ていますが、少し意味合いが異なります。
心付けには、準備段階からサポートしてくれたウエディングプランナーや、当日お世話になるスタッフに、結婚式が滞りなく進むよう「一日よろしくお願いします」という意味も込められているのです。
結婚式の心付けは必要?
結婚式では受付を引き受けてくれた友人へのお礼や、ゲストへのお車代などは必ず渡します。しかし、心付けは新郎新婦からの気持ちを表すものなので、絶対に必要というわけではありません。
結婚式場によっては、サービス料や介添料といった名目で支払い金額に含まれている場合もあるため、見積もりの段階で確認すると良いでしょう。なかには、心付けの受け取りを禁止している式場もあります。打ち合わせの段階で式場に受け取ってもらえるかを確認してみましょう。
断られた場合は無理強いしないのがマナー
心付けを無理やり渡そうとするのはマナー違反です。受け取らないことが式場の方針である場合は、渡しても断られることがほとんど。無理強いはせず、「本日はお世話になります」などと言葉で伝えるようにしましょう。
心づけを渡す相手と相場は?誰が費用を出す?
心付けを渡すと決めた場合は、渡す相手と相場、その費用は誰が出すのかなどを確認しておきましょう。
心付けを渡す相手と相場
結婚式で渡す心付けの金額は、相手によって変わってきます。3,000円、5,000円、10,000円といった切りの良い金額を渡すのが一般的です。結婚式の準備段階から終わるまでサポートしてくれるウエディングプランナーや、進行役の司会者には多めに渡すと良いでしょう。金額が相場より下だったり、渡さなかったりすることで、サービスの質が下がることはないので安心してください。
■心付けを渡す相手と相場
- ウエディングプランナー・司会者:5,000円~10,000円
- 介添人・バス運転手:3,000円~5,000円
- スタッフリーダー・カメラマン・ヘアメイク・着付けスタッフ:3,000円~10,000円
費用は両家で折半する
ウエディングプランナーや司会者など、両家でお世話になる人には折半するのが一般的です。ただし、新婦がお世話になるヘアメイクや介添人、着付けの担当者などには、新婦側で準備することが多いようです。事前にどちらが負担をするのか、両家で話し合っておきましょう。
心付けを渡すタイミングは?誰が渡す?
結婚式の当日は、新郎新婦はもちろん、会場スタッフも忙しいものです。心付けを渡すのに良いタイミングをチェックし、また誰が渡すのかを決めて当日スムーズに渡せるようにしましょう。
心付けを渡すタイミング
心付けは基本的に結婚式前か終了後、最初に合ったタイミングで渡します。当日渡すタイミングがなかった場合は、改めて後日贈るカップルもいるようです。
■心付けを渡すタイミング
- ウエディングプランナー・会場スタッフ:結婚式前や終了後、または後日
- 着付け・ヘアメイク・カメラマン・司会・運転手:当日最初に会った時
新郎新婦または親から渡す
結婚式の心付けは、本来新郎新婦から渡すのが望ましいもの。しかし、当日は新郎新婦も慌ただしく、身軽に動けない可能性もあります。そのため、最近では親から渡してもらうケースも増えています。
心付けを渡すために準備すること
結婚式当日は、慌ただしく時間が過ぎてしまいます。心付けを間違いなくスムーズに渡せるよう事前に準備しておきましょう。
渡す相手と金額がわかるリストを作る
まずは、渡す相手を書き出します。次に、名前・役職・金額・負担する人・渡す人・タイミングの項目に分け、リストを作りましょう。このようなリストを準備しておくと、渡し忘れや間違いを防ぐことができます。
ポチ袋・ご祝儀袋・新札を用意する
心付けが少額の場合はポチ袋に、10,000円以上になる場合はご祝儀袋に入れます。お札は事前に準備していたという気持ちが伝わるように、新札を用意するのがマナーです。
ポチ袋には宛名を書かないのが基本。渡し間違いがないように名前を書いた付箋を付けておくと便利です。
事前に親にお願いしておく
親から心付けを渡してもらう場合は、当日慌てないように前日までに親に渡し、相手・金額・タイミングなどを伝えておきましょう。また、急にスタッフが増えることも想定して、数を多めに用意しておくと安心です。
現金以外で心付けを贈る方法
心付けを現金で渡しても断られる可能性がある場合は、品物や手紙を準備すると良いでしょう。ただし、当日品物を渡すと仕事の邪魔になってしまうかもしれないので、後日改めて届けた方が親切です。ここでは、現金以外で心付けとして贈るのにおすすめの品物や方法を紹介します。
個別梱包されたお菓子を贈る
個別梱包されている菓子折りなら「皆さんでどうぞ」と渡しやすく、後にも残らないため相手も受け取りやすいでしょう。常温保存ができて日持ちがするクッキーやマドレーヌなどの焼き菓子がおすすめです。有名ブランドや新郎新婦の出身地のお菓子なども喜ばれます。
相手に合わせた実用品を贈る
相手に合わせた実用品を贈るのも、心がこもっていて素敵です。例えば、ウエディングプランナーにはペン、女性スタッフには保湿用ハンドクリーム、男性スタッフならネクタイなど、仕事や生活に役立つものを選んでみましょう。心付けの金額に合わせて、普段自分では買わないような少し良いものを贈ると喜ばれるでしょう。
カタログギフトを贈る
手紙のようにさっと渡せるカタログギフトは、相手も受け取りやすいアイテムです。ちょっとしたお礼にぴったりな1,000円の商品もあり、おしゃれなパッケージで高見えするのも魅力。多めに持っていてもかさばらないため、想定外の人数にも対応しやすいです。
感謝のメッセージを添える
満足のいく結婚式が挙げられた場合は、心付けに感謝のメッセージを添えるとより気持ちが伝わるでしょう。特に準備段階からサポートしてくれたウエディングプランナーには、感謝の気持ちを手紙に書いて渡すカップルが多いようです。
心付けを贈り感謝の気持ちを伝えよう
結婚式の心付けは、必ずしも必要なわけではなく、贈るかどうかは新郎新婦の気持ち次第です。結婚式前は他にも準備することが多いため、渡すと決めた場合は早めに準備を始めましょう。できる範囲で準備をして、自分達らしい方法で感謝の気持ちを伝えてくださいね。