席次表の配置を決めよう!基本のマナー・テーブルの種類別マナーなど解説
結婚式の席次表の配置は、上座に主賓や目上の人、中程に友人・知人、下座に親族を配するのが一般的です。テーブルの種類が違っても基本的には同じですが、状況に応じてベストな配席を考えましょう。この記事では、席次表の配置の決め方、テーブルの種類ごとの特徴やマナー、よくある配席の悩み、席次表を書くときの注意点を紹介します。
【基本】席次表の配置の決め方
始めにゲストをコミュニティごとに分け、基本的なルールにならって並べていきましょう。ここでは席次表の配置をスムーズに決める方法を紹介します。
コミュニティごとにグルーピングする
まずはいくつテーブルが必要かを確認するため、ゲストをコミュニティごとにグループ分けしましょう。
具体的には、新郎側のゲスト・新婦側のゲストで大きく分けた後、それぞれ父方の親族・母方の親族・仕事関係・大学時代の友人・高校時代の友人といったように分けます。グループごとにテーブルを用意するか、なるべく近い席になるよう配置してください。
同じグループ内では、上司・同僚など親密度によって細かく分けておきます。そうすると、グループ内での配置を決めたり、人数の関係で他グループと相席しなければならなくなった場合に分割しやすくなったりします。
新郎側・新婦側で左右に分ける
基本的に新郎新婦の席(メインテーブル・高砂)には、向かって左に新郎、右に新婦が座ります。そして会場の左半分にあるテーブルを新郎側のゲスト、右半分のテーブルを新婦側のゲストにあてます。婿養子の場合は左右反対にするケースもあるので、親族とも相談して決めるのがおすすめです。
上座・下座を考慮して配置する
配置は上座・下座を考慮するのがマナーです。新郎新婦に一番近い上座(上席)には目上の人を、 下座(末席)には家族などの近しい人を配置します。基本的な配置の考え方が以下です。
【基本配置と主な肩書き】※上から順に上座
- 主賓→「株式会社○○ 代表取締役社長」「○○市議会議員」「県立○○高校 校長」など
- 会社の上司・学生時代の恩師→「株式会社○○ 営業部部長」「新郎上司」「新郎恩師」など
- 会社の先輩・学生時代の先輩→「新婦勤務先同僚」「新婦会社先輩」 など
- 同僚・友人→「新郎同期」「新婦同僚」「新郎友人」「新郎新婦中学友人」など
- 親族→「親戚」
- 親・兄弟姉妹・祖父母→「新郎父」「新婦姉」「新郎祖父」など
なお高齢者や体の不自由な人などは、上座・下座に関係なく心地良く過ごせる席を手配するのが大事です。悩んだら本人や会場のスタッフとも相談してみてください。
【種類別】席次表の配置とマナー
結婚式や披露宴の一般的なテーブル配置は3種類です。次は、それぞれの特徴と配置マナーを紹介します。
丸テーブル散らし型の場合
ひとつ目に紹介するのは、多くの結婚式や披露宴で採用されている、丸テーブルを配置するタイプです。
ゲストをグループごとに分けやすい点と、人数に応じてテーブル数を変えやすい点がメリットと言えます。さらに、席に座るとお互いの顔が見えるので、ゲスト同士の会話が弾みやすいのもポイント。ゲームや写真撮影もしやすく、明るい雰囲気の式にしたい場合におすすめです。
丸テーブル散らし型では基本の配置にならい、新郎新婦席に向かって左側のテーブルに新郎側のゲスト、右側のテーブルに新婦側のゲストを配置するのが一般的です。人数に偏りがある場合は相手側に食い込んでも問題ありません。
長テーブルくし形の場合
ふたつ目は、縦長のテーブルを新郎新婦席に対して垂直に配置するタイプです。長いテーブルを選択すれば大人数の収容もできます。クラシカルな雰囲気があり、格式高い式にしたい人にぴったりです。また、ダイナミックなコーディネートや装飾と相性が良く、フォトジェニックなテーブルが作れます。
ただしゲスト同士が話しづらいのが難点。真ん中だけを長テーブルにし、サイドを丸テーブルにするなどの変則型にするなども手です。
長テーブルを何列か用意する場合、主賓は一番新郎新婦に近い内側のテーブルの上座に配置するのが基本です。反対に親などの近しい人は、新郎新婦から遠い外側の下座に配置します。
オーバル型の場合
最後は、楕円形の大テーブルを新郎新婦とゲストで囲むタイプ。少人数のアットホームな式でよく使われるスタイルです。ゲストと話しやすく、おもてなしがしやすいという特徴があります。
基本的には新郎新婦の隣が上座、一番遠い斜め向かいが下座となりますが、他のタイプに比べると上座・下座の区別は厳しくありません。
席次表の配置を決めるときによくある悩み
ここまで紹介したルールやマナーは、あくまでも基本的な形式なので、状況によって変えても問題ありません。席次表の配置に関してのよくある悩みを紹介するので、迷ったらぜひ参考にしてみてください。
両家のゲストに人数差がある場合は?
新郎新婦のゲストの人数に違いがある場合は、左右できっちり分けなくても構いません。もしも新郎側のゲストが多く新婦側に空きスペースができる場合は、空いたスペースに新郎側のゲストのテーブルを配置するなどしても良いのです。
また、それぞれのゲストを相席にしても問題ありません。その際は、テーブルの左側の席を新郎側のゲスト、右側の席を新婦側のゲストにあてるのが一般的です。ただしゲスト同士の話が弾みやすいように、なるべく同じ年代の人を配席するなどの配慮は忘れないでください。
人数の多いグループはどう分ける?
1つのグループの人数が多いと、1つのテーブルでは収まりきらないことがあります。そんなときは人数を均等に分けて、近くのテーブルに配席すると良いでしょう。
例えば1つのテーブルの席数が6席、グループの人数が7人の場合は、3人と4人に分け、隣り合ったテーブルなど近い場所にそれぞれ配席するのがおすすめです。テーブル内の残った席は、他のグループとの相席にします。
どうしても全員を同じテーブルにしたいときは、そのグループを配置するテーブルだけ一席増やせないか会場スタッフに相談してみてください。ただし、ひとり分のスペースが狭くなってしまうので、無理をしないことも大事です。
子ども連れのゲストはどこが良い?
小さな子どもはじっと席に座っているのが難しいこともあるでしょう。子どもがグズったときに気兼ねなく会場を出入りできるよう、子ども連れのゲストは端や出入口に近い席にすると親切です。また、子どもの声を拾わないよう司会者のマイクから離れた席にしたり、子どもがビックリしないようスピーカーの近くを避けたりといった配慮も必要です。
ひとりで出席するゲストの配席は?
ひとりで出席するゲストがいるなら、そのゲストが周りとなじみやすいよう、年齢が近くだったり趣味が合いそうだったりするグループのテーブルに配席するのがおすすめ。あらかじめ相席するグループの人には、ひとりで参列している人のことを伝え、なるべく話しかけてほしいなどをお願いしておくとなお良いでしょう。
席次表を書くときの注意点
最後に、実際に席次表を作成するときに押さえておきたい注意点を紹介します。ゲストに気持ち良く参列してもらえるよう、チェックしておきましょう。
誤字や肩書きの間違いには細心の注意を
名前の誤字や肩書きの間違いは相手に失礼なので、一番注意を払いたい部分です。思い込みで記入せず、招待状の返信ハガキなどを見ながら記入するようにしてください。特に旧字などは間違えやすいので、入念に確認しましょう。
また基本的には、会社名は(株)(有)などと略しません。会社関係者の肩書は、一度職場の親しい人などにもチェックしてもらうと安心です。
敬称の付け方に気を配る
ゲストの敬称は「様」で揃えますが、新郎新婦の親・兄弟姉妹・祖父母には敬称を付けないのが一般的。小学生くらいまでの子どもには「くん」や「ちゃん」を使うことが多いです。恩師には「様」の他、「先生」とすることもあります。
忌み言葉は使用しない
席次表の中に簡単なプロフィールや挨拶を添える場合、結婚式にはふさわしくない忌み言葉は使用しないよう注意が必要です。具体的には、別れを連想させるような言葉・重ね言葉・ネガティブな言い回しなどは避けるべきとされています。
結婚式の席次表の詳しい作り方については、こちらの記事を参考にしてください。
ゲストが心地良く過ごせるような配置で席次表を作ろう
さまざまな関係の人を招待する結婚式・披露宴で席を決めるというのは大変な作業です。まずは基本ルールに則るようにすると、スムーズに決めていけるでしょう。しかし基本に則るだけでなく、「この人はどの席だと心地良く過ごせるか」を考えるなど、柔軟な対応も大切です。お祝いに駆けつけてくれたゲストに楽しんでもらえる結婚式を目指しましょう。