婚約をしたらご両親に挨拶を。婚約挨拶のマナーを紹介
プロポーズが無事に済んだら、次はそれぞれのご両親に婚約の挨拶をしましょう。この記事では、婚約挨拶をおこなうまでの流れ、婚約の挨拶当日の流れ、婚約の挨拶終了後から両家顔合わせまでの流れについてご紹介します。プロポーズが済んだ方や婚約の挨拶のことを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
婚約の挨拶までの流れ
プロポーズが無事に終わったら、次はご両親に婚約の挨拶をしましょう。婚約の挨拶までの流れについてご紹介します。
婚約挨拶の日取りの決め方
まずはプロポーズしたこと、またはされて婚約したことをそれぞれの両親に報告しましょう。そして婚約者が挨拶に来る旨を伝えます。婚約者とご両親の面識がない場合は、「紹介したい人がいる」と言い、婚約者とご両親の面識がある場合は「改めてお会いしたいと言っている」と伝えるのが自然です。
もちろん、挨拶の前にはご両親の都合が良い日を聞きましょう。婚約の挨拶は、女性側のご両親の方から先に挨拶に伺うのが一般的ですが、婿入りの場合は男性側のご両親から先に挨拶に行きます。
当日の服装を決める
婚約挨拶の日取りが決まったら、次は当日に着る服装です。男性の服装は、グレーや紺系の無地のシンプルなスーツで。ネクタイや靴下も派手すぎるものはNGです。美容院で髪を整え、清潔感のある髪型に。靴もしっかり磨いておきましょう。
女性の服装は、派手すぎず、丈が短すぎないワンピースが好印象。ジャケットがあると、上品な雰囲気に。メイクはナチュラルに、アクセサリーは派手すぎず小ぶりのものを身に着けると角が立ちません。
手土産の用意
婚約の挨拶に伺うときは、必ず手土産を持参するようにしましょう。手土産は3,000円程度のものが望ましいです。
ただし、婚約者のご家族の嫌いなものや健康上食べられないものなどを、事前に把握しておく必要があります。和菓子では最中がおすすめです。最中には「合わさる」といった意味があり、婚約の挨拶にふさわしいお菓子と言われています。一方で、せんべいは「割れる」などが連想されるため、NGとされています。
洋菓子は日持ちがよく、個包装されているので手土産には最適です。婚約挨拶の手土産にはフルーツも選択肢に入ります。婚約者のご家族が苦手でないか確認し、旬のフルーツを選ぶようにします。
婚約の挨拶当日の流れ
婚約の挨拶当日は緊張してしまうものですが、事前に流れを把握しておき、なるべく落ち着いた雰囲気で伺いましょう。
到着は5〜10分前
婚約者のご実家に出向くときは、まだご両親の準備ができていない場合もあるため、早く着きすぎるのは失礼にあたってしまうことも。約束時間の5分前、早くとも10分前に到着するのがベストです。万が一遅れてしまいそうな場合は、必ず婚約者の方と併せて一本連絡を入れましょう。
相手宅に入るとき
コートを着用している場合は、玄関前で脱いでおきます。傘を使用した場合は、きちんと畳んでから。扉を開け、「お邪魔いたします」と大きく明るく声を出しましょう。そして、お尻を向けないようにしながら扉を閉めます。
ご両親の方から「どうぞ上がりください」と声をかけられたら、靴を脱ぎます。そのとき正面を向いたまま、なるべく相手にお尻を向けないようにし、靴の向きを玄関先にして、隅に揃えておくとよいでしょう。
下座に座る
お部屋に通されたら、「失礼します」と声をかけ、下座に座ります。上座をすすめられた場合は「こちらの席(下座)で失礼いたします」と一度お断りし、再度上座をすすめられたら、お礼を言って上座に座るようにします。
婚約挨拶の場に参加する家族全員が着席したら、自己紹介を兼ねた挨拶をし、「ぜひ皆さんでお召し上がりください」などと手土産を渡します。このとき「つまらないものですが」という言葉を使う方が多いですが、基本的にこの言葉は失礼に当たります。気をつけておきましょう。
場が和んでから本題へ
いきなり本題に入るのではなく、婚約者の幼いころの話や、自分の仕事や家族についての話などで和やかに歓談してから本題に入るようにしましょう。ご両親の呼び方は「〇〇さんのお父さん、お母さん」と呼ぶようにすると良いです。
婚約者のことも婚約挨拶の場では「〇〇さん」と呼ぶように。本題に入るときは、歓談からの流れで伝えるのではなく、きちんと姿勢を正し「改めまして本日は〇〇さんとの結婚の承諾をしていただきたく、参りました。〇〇さんとの結婚をご承諾いただけますでしょうか?」と申し出ましょう。
再度歓談し退席
無事、ご両親から承諾を得られたら、再び歓談を。顔合わせの日程などについて相談しましょう。
長居しすぎず、2時間を目安に切り上げるようにします。食事に誘われた場合は、一度遠慮し、再度すすめられた場合は「ではお言葉に甘えまして」と一言添えてから応じましょう。
退席するときは「本日は婚約のご挨拶に伺いましたので、そろそろ失礼いたします」と声をかけると印象を悪くしません。玄関まで見送りがある場合は、再度お礼を伝え「本日はありがとうございました。今後の流れについてまた相談させてください。どうぞよろしくお願いいたします。」と声をかけて玄関を出るようにしましょう。
婚約の挨拶を成功させるポイント
婚約の挨拶は準備と後日のお礼が大事。ポイントを押さえ、婚約の挨拶を成功させましょう。
①結婚式の準備はまだ始めない
結婚式の準備は、両家の顔合わせや結納が終わってから始めるのがベストなタイミング。婚約したことが嬉しくて、結婚式のことについて早々に考え始めるカップルが多いですが、会場や挙式スタイル、結婚式の日取り決めなどは、まだおこなわないように。
しかし、婚約挨拶の場では、ご両親から「結婚式はどうするのか」と質問されることは多いです。結婚式を望んでいる場合は「◯月ごろに考えている」といった回答を婚約者の方からすると良いでしょう。
②事前に聞かれそうな話題について考えておく
婚約の場で、会話を途切れさせないためにも、事前に婚約者のご家族から聞かれそうな話題については一通り回答を考えておきましょう。結婚式以外にも、結婚後の住まいのことや女性側の仕事のことを気にするご両親は多いです。具体的にはイメージできていなくても、大まかな内容については思い描いておくとご両親も安心できます。
③婚約の挨拶のお礼状を出す
婚約の挨拶が無事に済んだら、婚約者のご両親に向けて、お礼状を送りましょう。お礼状は2~3日以内に送付するのが一般的です。直筆で、気持ちを込めて丁寧に書きます。お礼状の一例をご紹介します。
(例文)
先日はご多忙にも関わらず、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
緊張のため何かと至らぬことがあったとは存じますが、〇〇さんのお父様、お母様の温かいお心遣いのおかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
そして、わたしたちの結婚を認めてくださったことに、改めてお礼申し上げます。
これから、またご両親には何かとご相談させていただくことも多いかと存じますが、今後ともよろしくお願いいたします。
末筆ではございますが、ご家族の皆様のご健康とご多幸をお祈りしまして、まずはお礼の言葉とさせていただきます。
お礼状には、縦書きの便箋を使用するのが基本。時候の挨拶は不要です。「時間をとっていただいたことへのお礼」「結婚を認めてくれたことへのお礼」「これからのお付き合いに対しての挨拶」「締めの言葉」、この4つのポイントを押さえてて書くと真摯な気持ちが伝わります
「追伸」は使わず、また書き損じの場合は、必ず綺麗に書き直しましょう。「拝啓、敬具」、日付と署名、ご両親の名前など、手紙での基本的なことを書き忘れないように。
事前の準備と誠意で婚約の挨拶はスムーズに
婚約をしたら、お互いのご両親に婚約の挨拶をしましょう。まずはそれぞれの両親に婚約したことを報告し、日取り決めから。婚約の挨拶当日は緊張するはずですが、真摯な態度であれば気持ちは伝わるはず。一連の流れをしっかり把握し、婚約の挨拶を無事に終えられるようにしましょう。