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2020.03.19

「大切な人の想いが込められているからこそ、いつも私を励ましてくれた」幸せの連鎖を生み出すジュエリーとは

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フェスタリアでは “bijou de famille”(ビジュ ド ファミーユ)という文化を大切にしています。“ビジュ ド ファミーユ” とは、ヨーロッパを中心に古くから伝わる慣習で、大切な人から人へ、家族から家族へ、世代を越えて受け継いでいく宝石の意味。 そんなビジュ ド ファミーユの文化に共感し、フェスタリアで働くひとりの女性がいます。彼女の名前は、松村香苗さん。今回は松村さんに、自身が家族から受け継いだジュエリーのストーリー、そしてジュエリーやビジュ ド ファミーユに対する思いを語ってもらいました。

母と祖母から受け継いだジュエリー。趣味もサイズもぴったりで、さすが親子だなと思った

わたしは母と祖母、それぞれからジュエリーを受け継ぎました。母から受け継いだジュエリーは、コインが揺れるこのピンキーリング。7年ほど前に受け継いだものなのですが、わたしが社会人となり、身につけるものが変わったタイミングだったのですが、「昔わたしが身につけていたものだけど、いる?」と手渡されたものでした。
母親と祖母から指輪を引き継いだフェスタリア松村さんの画像
「このジュエリー、どうしたの?」と聞くと、母は父方の親戚が営んでいるジュエリー屋さんで自分で買ったとのこと。母は普段装飾品をあまり身に着けないのですが、このピンキーリングだけは一目惚れして買ったと懐かしそうに話していました

「もうわたしの指にははまらないから、あなたが着けなさい」と手渡されたのですが、サイズ直しをしなくてもピッタリわたしの指にはまり、さすが親子だなと。しかもわたし自身もとても好きなデザインで、趣味までも合うのかとビックリしたのを覚えています。

というのも、ピンキーリングでこうやって揺れるデザインは珍しいんですよね。わたしはシンプルなデザインよりも、こういった遊び心があるものが好きで。
いまでも毎日のように身に着けていますし、母と会うときは喜んでくれるので必ず着けています。
母親と祖母から指輪を引き継いだフェスタリア松村さんの画像
そして祖母から受け継いだのは、この大きなストーンがあしらわれたリング。5年ほど前、わたしが店長を任されたタイミングだったのですが、これからもっと仕事が大変になるなと思っていたときに、祖母から「これを着けて、仕事を頑張りなさい」と受け取ったものでした。

ジュエリーの良さのひとつは、身に着ける人や時代によってデザインが変えられること。わたしもこの祖母から譲り受けたリングをリフォームし、ネックレスにしようと考えています。洋服のバランスをみながら、身につけたい大切なジュエリーのひとつです。

身に着けることで、ポジティブなパワーをもらえるのがジュエリーの魅力

実はわたしがフェスタリアに入社した理由は、当社のフィロソフィーである “bijou de famille”(ビジュ ド ファミーユ)が素敵だなと思ったからなんですね。大切な人から人へ、ジュエリーを通じて想いを繋ぐ―― 人との繋がりがカタチになるのって大事だなと思っていて。

もちろん、心と心で繋がっているのも大事なのですが、あらためてカタチとしてあるものを見て感じることってありますし、肌身離さず身に着けるジュエリーだからこそ、見たときに「お母さん元気かな」とかって思えるもの。

わたしは過去に1年間、海外留学をしたことがあって。なるべく荷物を少なくしようと思っていたんですけど、この母から受け継いだジュエリーだけは唯一持っていこうと決めていたものでした。
海外での生活は「ツラいな」と思うこともたくさんありましたが、いつもこのジュエリーを見て、頑張ろうと思えたんですね。

やはり受け継いだものには、自分で買ったものとはまた違う思い入れが生まれてきます。母は自由に生きている女性で、そんな母が大切にしていたものだからこそ、遠く離れた日本で母が応援してくれていると思えました。
母親と祖母から指輪を引き継いだフェスタリア松村さんの画像
そもそもジュエリーってなんだろうと考えたとき、ジュエリーってなくても生きていけるものじゃないですか。でも、ジュエリーは身に着けることで「元気になりたい」「美しくなりたい」「癒やされたい」「大切な人を思い出したい」といった願いを叶えてくれたり、時には背中を押してくれるポジティブなパワーを持つものだと思うんですね。

人はそういったパワーを感じたくてジュエリーを身に着けますし、そんなジュエリーが大切な人へ受け継がれるのって素敵だなと。しかもジュエリーはカタチが変わらず残るもので、博物館とかに行けば何千年も前のジュエリーが展示されていたりしますけど、いまだに身に着けられるデザインも多い。

石の留め方から石のカット含め、長く美しく残るように設計されているジュエリーだからこそ、何百年も受け継ぐことができる存在なんだなと思っています。

世代を越えて受け継がれ、幸せの連鎖を生み出すビジュ ド ファミーユの文化

母親と祖母から指輪を引き継いだフェスタリア松村さんの画像
わたし自身、いつか大切な人へ引き継ぎたいと思っているジュエリーがあります。それがこの薬指にはめているリング。社会人になったときに手にしたファーストジュエリーで、服を選ばず、季節問わずに使えるので、この10年間、毎日身に着けています

このリングとは10年間の苦楽を共に過ごしてきた、本当に思い入れがある存在。これからも大切にしていきたい、大事なファーストジュエリーです。

そして、ずっと大事にしてきて自分を励まし続けてくれた存在だからこそ、いつか自分の大切な人に引き継ぎたい。いまの自分の内面も外面も輝かせてくれている大切なジュエリーが、世代を越えて受け継がれていき、幸せの連鎖が続くといいなと思っています。
母親と祖母から指輪を引き継いだフェスタリア松村さんの画像
“ジュエリー” と聞くと、「敷居が高い」「カジュアルな服ばかりだから、ジュエリーはちょっと……」と思われている方も多いかもしれません。しかし、わたしは男女問わず、もっと自由にジュエリーを楽しんでいただきたいと思っています。
なぜなら、ジュエリーはいまの自分だけでなく、「今日よりも明日を少しだけ良くしたい」といった人の背中を押してくれる存在だから。

いまは大量消費の時代から、サスティナブル(持続可能)な社会を目指す時代となり、長く使えるものを愛そうという風潮がありますが、それはトレンドでもありつつ、本質的なことだなと。

今の自分だけでなく未来の自分をも輝かせてくれるジュエリーだからこそ、長く愛せるものを選んで買うものだなと思いますし、使い続けることで愛着が湧いてきます。
そんな愛着のあるジュエリーが大切な人へ受け継がれていく―― そんなビジュ ド ファミーユはとても素敵な文化だと思いますし、そうしたジュエリーの良さをこれからも世の中に伝えていきたいと思っています。

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